スギホールディングス、ノックオンザドアを子会社化、難病領域で患者支援強化

■在宅医療と難病支援を軸に地域ヘルスケアの高度化を目指す

 スギホールディングス<7649>(東証プライム)は9月1日、ノックオンザドアの全株式を取得し、子会社化したと発表した。スギホールディングスは全国約2300店舗の調剤併設型ドラッグストアを展開し、約5000名の薬剤師と600名の管理栄養士を擁する。予防から医療、介護まで一貫した「トータルヘルスケア戦略」を推進しており、在宅医療や難病支援にも注力してきた。年間20万人以上の在宅療養患者への訪問調剤や、大学病院門前薬局での難病対応調剤サービスを強みとしている。

 ノックオンザドアは2018年設立の企業で、てんかん・認知症・ALSなどの難病・希少疾患領域で患者と家族を支援するプラットフォームを展開する。特に、発作記録アプリ「nanacara」は累計3.7万件超のダウンロードを記録し、小児難治性てんかん領域で33%のシェアを有する。また、医師向けクラウドサービス「nanacara for Doctor」は全国300超の医療機関で導入され、450名以上の医師が利用するなど医療現場での評価が高い。

 今回の子会社化により、スギホールディングスはてんかん領域でのサービスを自社薬局に拡大し、認知症やALSなど他疾患領域にも応用する。さらに、PHRを活用した診療支援や服薬管理のデジタル化を推進し、製薬企業や自治体と連携した患者支援プログラムの開発にも取り組む。スペシャリティ医薬品市場が2030年に医療用医薬品全体の6割を占めると予測されるなか、ノックオンザドアの技術と自社の店舗網を融合させることで、患者中心のケアモデルの実現と持続的成長を目指すとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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