シスメックス、キアゲンと独占販売契約、感染症・がん領域の臨床検査製品で提携強化

■グローバルアライアンス契約を基盤に日本市場での販売体制を強化

 シスメックス<6869>(東証プライム)は10月1日、感染症およびがん領域における臨床用検査製品の日本での独占的販売・供給契約を、QIAGEN N.V.の日本法人キアゲンと締結したと発表した。同契約は、2024年に両社が合意したグローバルアライアンス契約に基づくもので、日本国内においてキアゲンの臨床検査機器・試薬をシスメックスが独占的に取り扱う体制を構築する。両社は10年以上の協業実績を有しており、今回の契約によりがん遺伝子診断や結核検査を含む感染症分野まで連携範囲を拡大する。

 具体的には、既存のがん遺伝子コンパニオン診断製品に加え、日本の遺伝子検査市場全体の約半分を占めるとされる感染症領域の製品も対象に含める。まずはがん関連の遺伝子診断製品や「QuantiFERON TB ゴールド プラス」など結核検査製品の取り扱いを開始し、順次ラインアップを拡充していく方針である。シスメックスの強固な販売網とキアゲンの分子診断技術を組み合わせることで、医療機関や検査センターへの迅速かつ適切な製品供給を目指す。

 両社は今後もグローバルアライアンス契約を基盤とし、製品供給の強化だけでなく研究開発領域での協業も視野に入れる。新たな技術基盤を活用し、患者のQOL向上や最適な医療実現に貢献することを目的とする。シスメックスは190以上の国や地域で検体検査事業を展開しており、キアゲンは世界50万超の顧客に分子診断ソリューションを提供している。今回の協業は、両社の国際的な事業展開を日本市場で一層強化する動きといえる。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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