旭化成、新規添加剤「ソナノス」有償サンプル提供開始、2027年のGMP製造品提供を目指す

■ヒアルロン酸ナノゲル基盤の新素材でDDS分野を強化、封入効率と安全性を両立

 旭化成<3407>(東証プライム)は10月8日、新規医薬品添加剤「ソナノス(Sonanos)」の品質保証付き有償サンプル提供を開始したと発表した。ヒアルロン酸ナノゲルを基盤とする同製品は、薬物と混合するだけで疎水性相互作用によりタンパク質やペプチドなど多様な成分を封入でき、ドラッグデリバリーシステム(DDS)用途に適した基剤として活用できる。旭化成は2027年をめどにGMP準拠品の提供を目指しており、供給契約対応体制を整備した。

 同社は2020年以降、製薬企業を中心に60件超の無償サンプル提供を実施し、実用化に向けたフィージビリティスタディを進めてきた。今回の有償提供により、非臨床試験・臨床試験への応用を見据えた品質保証体制を構築する。製品は「徐放化グレード ソナノスPG」と「可溶化グレード ソナノスDS」の2種で展開し、より高濃度の成分封入が可能な設計へ改良された。スピンアウトベンチャーのDiveRadGel株式会社では、がんワクチン用途に適した「ワクチングレード ソナノスDV」を開発しており、既にGMP製造を開始している。

 さらに、同社は2025年11月に米国テキサス州サンアントニオで開催される医薬品製剤学会「AAPS 2025 PharmSci 360」に出展し、「ソナノス」や結晶セルロース製品「セオラス」「セルフィア」を紹介する予定である。セミナーでは旭化成ヘルスケアマテリアル事業部の中川慶之氏が講演し、「注射剤の徐放化および溶解性向上に寄与する次世代添加剤」として技術データを発表する。旭化成は「ソナノス」の採用により、難製剤化医薬品の開発促進や注射剤の投与回数削減を支援し、患者のQOL向上に貢献する方針を示している。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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