
■12月の変更申出書を踏まえ、取締役会評価に必要な情報を追加要請
フジ・メディア・ホールディングス<4676>(東証プライム)は1月7日、野村絢氏による同社株式の大規模買付行為に関し、改訂した情報リストを野村氏に交付したと発表した。野村氏は昨年12月15日付で大規模買付行為等趣旨説明書を提出し、同月24日付でその変更申出書を提出している。同社は、変更内容を踏まえ、株主および投資家の判断並びに取締役会の評価・検討に必要な情報について、改めて提供を要請した。
野村氏は当初、買付方法を市場買付または市場外買付とし、価格は市場価格に準じるとしていたが、変更後は公開買付に特定し、買付価格を1株4000円とした。同社は、買付方法変更の目的や価格算定の根拠について、具体的な説明を求めている。また、野村氏らの議決権割合を最大33.3%まで高める計画は、認定放送持株会社における議決権保有制限の上限水準を目指すもので、株主総会の特別決議事項に対する実質的な拒否権を持つ水準となる。同社は、こうした構造的な強圧性について、野村氏の認識について説明を求めている。
■村上世彰氏の影響力や投資回収戦略について具体的説明を要求
同社が特に懸念を示しているのは、野村氏の実父である村上世彰氏の役割である。野村氏は過去のインタビューで「投資手法はすべて父から学んだ」と述べており、同社との面談でも村上氏が前面に出ていたという。同社は、大規模買付者グループにおける実質的な支配権や意思決定権の所在、村上氏の影響力について、具体的な説明を求めた。また、野村氏らが要求する都市開発・観光事業のスピンオフまたは完全売却について、真の目的がサンケイビルを支配下に収めることにあるのではないかとの疑念も示している。
情報リストでは、投資方針や資金調達の詳細、過去の投資事例、法令順守体制など、広範な項目について回答を求めている。特に、都市開発・観光事業の完全売却を要求する一方で、別途サンケイビルの買収提案を検討している点について、一般株主との利益相反の可能性を指摘した。安値でサンケイビルを取得するインセンティブを有する野村氏らと、高値での売却を望む一般株主との間に、構造的な利益相反が生じ得るとの認識を示している。
■株主の合理的判断に必要な情報提供を求め、強圧性への警戒を呼びかけ
同社は、野村氏から十分な情報提供がなされない場合、部分買付である本公開買付と相まって、一般株主に強い強圧性が及ぶ可能性があると警告している。野村氏が要求するDOE4%を下限とする配当方針や自社株買いの実施についても、その根拠や経営の安定性への影響を含めた説明を求めた。同社は、引き続き自社からの情報開示に留意するよう、株主に呼びかけている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)






















