建設技術研究所、立野ダム建設工事で日建連土木賞受賞、熊本地震による遅延克服

■柱状工法と自動化で地震前目標を達成

 建設技術研究所<9621>(東証プライム)は12月5日、同社が携わった「立野ダム建設工事」が日建連表彰2025「第6回土木賞」を受賞したと発表した。日建連表彰は、優れた建築物をたたえる「BCS賞」と、施工プロセスを含め社会基盤の価値を顕彰する「土木賞」で構成され、2019年に創設された制度である。

 受賞対象の立野ダムは、熊本市中心部を流れる白川沿川の洪水被害を防ぐ国内最大級の流水型(水を貯めない)ダムである。河床岩盤に強度や変形性が劣る溶岩自破砕部が分布し、さらに熊本地震により本体工事の着手が約2年遅延するなどの課題があったが、柱状工法による曲線重力式ダムの採用やケーブルクレーンの自動化により工期短縮を実現し、地震前の完成時期目標を達成した点が評価された。

 同社は総合コンサルタントとして、洪水調節・堆砂計画、長陽大橋の補修・補強および付替設計、本体施工計画(熊本地震復旧含む)、湛水地地すべりの調査・解析・対策設計、環境調査・保全対策の検討などを担当した。立野ダムは熊本県菊池郡大津町から阿蘇郡南阿蘇村に位置し、2016年2月に着工、2024年3月に竣工している。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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