【企業DXの最前線】2025年度「IT賞」40件52社決定、野村HD・ミスミが最優秀賞に
- 2025/12/8 18:18
- その他・経済

■生成AI、業務改革、社会課題解決まで多彩なDX成果が集結
公益社団法人企業情報化協会(IT協会)は2025年12月8日、2025年度(第43回)IT賞の受賞企業を発表した。IT賞審査委員会(委員長=萩野達也・慶應義塾大学名誉教授)による審査の結果、合計40件、52社の受賞が決定した。IT賞は、ITやデジタル技術を活用し、経営・業務改革や顧客価値の創出、社会課題解決などで成果を挙げた企業・団体を表彰する制度である。
■グローバル業務改革と製造現場変革で最優秀賞に選定
IT最優秀賞(経営・業務改革)は野村ホールディングスが受賞した。グローバルオペレーティングモデルの高度化を進め、野村ITのグローバル化と生産性革新に挑戦した点が評価された。同(顧客価値・サービス革新)はミスミグループ本社が受賞し、新部品調達サービス「D-JIT」「MISUMI floow」によるものづくりプロセスの変革が高く評価された。
■生成AIやクラウド活用を軸にした業務改革が優秀賞に
IT優秀賞(経営・業務改革)では、アイシンがグローバル12万人をつなぐチケットプラットフォームの構築で選定されたほか、関西電力は生成AIを活用したDXビジョン、ニッセイ情報テクノロジーはクラウド基盤と外部認証の活用による顧客接点改革、博報堂DYホールディングスはAIメンタリング制度による改革、メットライフ生命はアジャイル変革の取り組みで受賞した。社会・環境価値の創出では、NTT東日本、NTT西日本、NTTドコモソリューションズによるPSTNマイグレーション完遂などが評価された。
■金融、不動産、IT、製造まで業界横断で広がる受賞
IT賞(カテゴリー別)では、日本IBMの次世代営業支援モデル、日本電気のAIエージェントによる業務革新、パーソルホールディングスの人材サービスDX、SMBC日興証券の関係性再設計、三井不動産のオムニチャネル基盤、楽天グループの生成AI活用カスタマーサポートなど、多様な業種でデジタル活用の成果が選定された。社会・環境分野では、井上デザインの防災PWA「防災lessQ」や、東急不動産ホールディングスのデジタル町民証明サービス「Kutchan ID+」が受賞した。
■奨励賞に将来性あるDXと、2026年1月に表彰式開催
IT奨励賞には、三菱HCキャピタルのガバナンス強化、東京海上日動システムズの生成AI活用コンシェルジュ、デンソーとプラスアルファ・コンサルティングによるソフトウェア人材開発、東日本旅客鉄道の生成AIによる運行案内など、将来性ある取り組みが並んだ。
表彰式典と受賞記念講演は、2026年1月29日、30日にザ・プリンス パークタワー東京で開催される「第41回IT戦略総合大会(ITMC2026)」の会期中に実施される。
(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)























