スリー・ディー・マトリックス、欧州で次世代止血材「TDM-623」製造販売承認取得

■脳神経外科を含む複数領域で使用可能、安全性と有効性を両立

 スリー・ディー・マトリックス<7777>(東証グロース)は12月18日、次世代止血材「TDM-623」について、欧州における製造販売承認を取得したと発表した。同社の欧州子会社3-D Matrix Europe SASが2024年5月に申請していたもので、第三者認証機関による審査を経て承認に至った。

 TDM-623は、同社の止血材として初めて脳神経外科領域での使用が認められた製品である。治験を実施した脳神経外科に加え、消化管、心臓血管、実質臓器など複数領域において、術中および内視鏡手技での止血用途に適応を取得した。既存品「ピュアスタット」とは異なるアミノ酸配列のペプチドを基材とし、速やかなゲル化と高い硬度により、軽度から重度まで幅広い出血に対応できる点が特徴だ。

 また、適用後に膨張せず中枢神経を圧迫するリスクを低減できることから、安全性と有効性の両立が期待されている。ペプチドコストの低減や冷蔵不要による原価低減も見込まれ、製造は欧州の委託先で量産体制を構築済みだ。2026年初旬からは脳神経外科を中心にプレマーケティングを開始する計画で、業績予想への影響は限定的としている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■AIとベイジアンネットワーク解析で165項目を抽出、複雑な因果関係を構造化  大正製薬は11月2…
  2. ■Blackwell GPU2140基で研究競争力を拡大  NVIDIA(NVDA:NASDAQ)…
  3. ■銀座の呉服店「むら田」店主・村田あき子の語りをまとめた書籍  KADOKAWA<9468>(東証…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■日銀イベント通過で円高前提、紙・パ株が師走相場の主役候補  今週のコラムは、日銀の金融政策決定会…
  2. ■FOMC通過も市場は波乱、金利と為替に残る違和感  FRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公…
  3. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  4. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  5. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…
  6. ■売り方手仕舞いで需給改善が後押し  師走相場では、リスクの大きい銘柄であっても、逆日歩のつく信用…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る