【編集長の視点】SHIFTは業務提携を見直しゲーム関連の直近IPO株買いを再燃させて反発

編集長の視点

SHIFI<3697>(東マ)は、110円高の4640円と変わらずを挟み5営業日ぶりに急反発して始まり、前日25日ザラ場につけた上場来安値4475円から底上げしている。12月15日にストップ高を演じ、以来、利益確定売りが先行して1700円幅の調整を続けたが、下げ過ぎとしてストップ高のキッカケとなった12月9日に発表したリアルワールド<3691>(東マ)との業務提携を見直し、ゲーム関連の直近IPO(新規株式公開)株人気が再燃している。今月12月は、28社がIPOされるラッシュとなり、この最終となるMRT<6034>(東マ)が、きょう26日にIPOされ、来年1~3月は例年、IPOの空白期となり逆に直近IPO株が高まることも先取り思惑につながっている。

■880万人の会員を動員し開発中のゲームタイトルのチューニングサービスを強化

リアルワールドとの業務提携は、ネットで受託業務を細分化・単純化して個人に仕事を仲介するクラウドソーシングサイト「CROWD」を運営し880万人の会員を擁するリアルワールドと、ソフトウェアの品質保証事業、ソフトウェアテスト事業を展開しているSHIFTとが、相互のノウハウ、経営資源を連携させ、リアルワールドの880万人の会員により開発中・発売前のゲームタイトルの評価やチューニングのサービスを強化することを目的にしている。SHIFTは、約500人のテストエンジニアにより300社のクライアントに対して916製品の品質保証サービスを提供しているが、業務提携は、同事業展開の大きな戦力になると期待されている。

同社は、金融、証券、保険などの金融業界や公共部門の大規模システム、基幹システムなどの上流から下流まで品質保証が不可欠となっているネット環境下で、同品質保証・テスト市場の4兆円のアウトソーシングがわずか1%にとどまっていることに対応し、より効率的なテスト手法と専門性の高い人材により顧客開拓を進めており、売り上げは年率約60%の高成長を続けている。今8月期業績も、売り上げ29億6900万円(前期比38.0%増)、経常利益2億6500万円(同2.13倍)、純利益1億6200万円(同8.5%増)と大幅続伸を予想している。

■25日線から23%超の下方かい離で目先の値幅調整一巡感を強め下げ過ぎ訂正加速へ

株価は、今年11月13日に公開価格1300円でIPOされ、初日は買い気配値を切り上げ2日目に6000円で初値をつけたあと、3日連続のストップ高で上場来高値1万400円をつける高人気となった。その後の4900円安値からは、リアルワールドとの業務提携を歓迎して再度、ストップ高して6220円の戻り高値をつけ、再調整していた。最高値から最安値まで56%の調整と目先の値幅調整一巡感を強め、25日移動平均線からも23%強のマイナスかい離と下げ過ぎを示唆しており、直近IPO株人気を高め、一段の戻りを試そう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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