エスプールの今期16年11月期は、前期の最終赤字からV字回復で増収大幅増益を見込む

■自社作業員比率を3割から7割に大幅に増加したことに加え、自社研修実施許可を取得

 エスプール<2471>(JQS)の今期16年11月期は、前期の最終赤字からV字回復で増収大幅増益を見込む。

 今期16年11月期連結業績予想は、売上高82億20百万円(前期比13.1%増)、営業利益2億70百万円(同354.1%増)、経常利益2億58百万円(同421.2%増)、純利益1億83百万円(前期△68百万円)を見込んでいる。

 前期は、増収ながら大幅減益となり、最終赤字転落となった。その大きな原因は、スマートメータ設置業務が営業利益ベースで2億63百万円の赤字となったことによる。内訳は、スマートメータ設置業務の準備期間に1億44百万円の赤字、業務が開始した8月から11月までの赤字が1億19百万円であった。赤字となった要因は、準備期間は先行投資として、開始後は、外部業者が多く、主体的な運営が出来なかったことと、研修を外部委託していたことから、作業員の育成が計画通り進まなかったこと等が挙げられる。

 しかし、自社作業員比率を3割から7割に大幅に増加し、主体的な運営が行なえる環境が整ったことに加え、自社研修実施許可を取得したことで、計画的な人員投入が可能となった。今期は、売上高10億21百万円、営業利益32百万円を見込んでいる。実現するために、第2四半期での単月黒字化を目指している。

 主力の人材アウトソーシング事業の売上高は、47億40百万円(同10.2%増)を見込む。
 ロジスティックアウトソーシングサービスについては、物流センターの運営代行サービスは、需要はあるものの、運営コストが増加傾向にあるため、利益確保を優先する。ネット通販の発送代行サービスも利益率の高い業務への選別を強化する。その結果、売上高は10億円(前期17億12百万円)と大幅減収となるが、低収益案件の減少により売上総利益率は改善すると見ている。
 障がい者雇用支援サービスの売上高は、8億72百万円(前期比53.5%増)と6期連続で増収増益を見込んでいる。

 以上のように、主力事業の2事業は増収増益を見込み、ロジスティックアウトソーシングサービスは大幅減収だが、効率的経営にシフトしている。更に、前期大きく足を引っ張ったスマートメータ設置業務の今期の黒字化が見えていることから、今期は、V字回復が期待できる。

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