【株式評論家の視点】ソーバルは今2月期配当を7円増配の年38円へ、来期再増配の期待で割安感

株式評論家の視点

 ソーバル<2186>(JQ・100株)は、コンシューマ向け製品から特殊分野で用いられる装置まで多岐に渡り、範囲をみても、ソフトウエアに留まらず、ハードウエアの研究・試作・量産設計の技術協力など、さまざまな開発を展開している。昨今では、さらに技術の幅を広げ、業務システムやウェブシステム開発にも注力し、マルチレイヤーのシステム開発をワンストップ受注できる体制を確立している。

 今2016年2月期は、引き続き顧客の高いニーズに応えるべく、きめ細やかな提案活動を実施し、高い信頼を獲得している。また、積極的な営業活動を推し進めることで、従来より取り組んでいた受託開発案件の受注も拡大している。次世代を担う新卒・若手エンジニアの育成にも注力し、技術力の底上げを図っている。各種政策の実施、その中でも昨年行った本社移転による作業効率化・各種ノウハウ等の情報共有の徹底などが結実し、堅調に推移している。

 今2016年2月期・第3四半期実績は、売上高が57億円(前年同期比9.1%増)、営業利益が4億8800万円(同9.9%増)、経常利益が4億9900万円(同11.0%増)、純利益が2億9600万円(同15.1%増)に着地。

 通期業績予想は、売上高が71億円(前期比2.6%増)、営業利益が5億8000万円(同5.1%増)、経常利益が5億8000万円(同3.5%増)、純利益が3億5000万円(同5.0%増)を見込んでいる。年間配当は前期比7円増の38円(第2四半期末19円、期末19円)で連続増配を予定している。

 株価は、6月23日に上場来の高値1480円と買われた後、9月8日安値1026円まで調整を挟んで11月30日高値1340円と上昇。再度、売り直されている。同社はキヤノングループへの売上高が同社グループ売上高の63.3%を占めており、経営の健全性確保の観点からも同社グループへの依存度をより低減させることが、安定した経営を進める上で重要な経営課題と認識し、M&Aや新規事業へ投資を行っていることが注目される。来17年2月期増収増益、増配含みと観測されているほか、今期予想PER13倍台と割安感があり、配当利回り3.3%と利回り妙味も増す。外国人持株比率が低いため外部環境の影響を受けにくく、月足では9か月移動平均線がサポートしており、押し目買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家/アナリスト信濃川)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■AI機能強化でさらに便利に!Siriの進化とChatGPT統合で作業効率向上  Appleは3月…
  2. ■ChatGPT Enterpriseを活用し、業務効率化と新たな価値創造を推進  ふくおかフィナ…
  3. ■2024年度の美容室倒産件数、前年を大幅に上回る197件  帝国データバンクの調査によると、20…
2025年5月
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031  

ピックアップ記事

  1. ■スタンレー電気など年初来安値銘柄の業績見通しに焦点  日経平均株価が4月に大幅下落する中、年初来…
  2. ■トランプ劇場、急転換の舞台裏!米中摩擦、FRB人事…予測不能な変幻自在  「クルマは急に止まれな…
  3. ■5大商社決算発表を前に高まる投資家の期待感  世界三大投資家の一人ウォーレン・バフェットが日本の…
  4. ■「市場の反乱」の一段落で「市場の勝利」を期待しバフェット流に商社株にバリュー株投資も一考余地  …
  5. ■株価55%高もまだ割安!?記念優待利回り10%超の注目株  10日には米国の関税発動停止を受け、…
  6. ■一喜一憂の投資家心理、トランプ関税「一時停止」の罠  まずフェイクニュースかと目と耳を疑った。次…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る