【株式評論家の視点】ファンデリーは健康食品宅配の大手、電話オペレーターが全て栄養士に特徴、業績好調、チャート二番底形成

株式評論家の視点

 ファンデリー<3137>(東マ)は、昨年6月25日に東京証券取引所マザーズに上場。健康食宅配事業(MED)及び企業向けマーケティング支援事業を展開している。上場来高値は1676円(15年6月)、同安値573円(15年8月)、高値と安値の中間値は1124円で直近4月20日終値は924円である。

 MFD(Medical Food Delivery)事業において、健康食通販カタログ『ミールタイム』、『ミールタイムファーマ』および健康食通販サイト『ミールタイム』による健康食宅配事業を運営している。従来の宅配サービスと一線を画す、食事コントロールを通して血液検査結果の数値改善を目指すミールタイムの健康食宅配サービスを提供。電話オペレーターは全て栄養士で、医療機関様から指示された食事制限数値を守るため、必ず血液検査結果の数値ヒアリングやお体の状況に合わせた栄養相談を行っている。

 マーケティング事業において、食品メーカー、健康家電メーカー、製薬メーカーのマーケティング支援を行っている。ミールタイム紹介ネットワークの活用、ファンデリー栄養士によるミールタイム顧客への商品提案や情報提供など様々なサービスを提案している。流通と連動したプロモーションや、質の高いアンケート調査など、顧客企業様より評価を得ている。また、45,000人のネットワークがある栄養士のコミュニティサイト『フーディッシュ』、医療機関の管理栄養士が考案したレシピを掲載するサイト『はちまるレシピ』を活用したマーケティング支援も提案している。

 前2016年3月期第3四半期業績実績は、売上高が22億0400万円(前年同期比11.2%増)、営業利益が3億5100万円(同9.1%増)、経常利益が3億4700万円(同7.7%増)、純利益が2億1200万円(同3.0%増)に着地。

 前16年3月期業績予想は、売上高が30億1500万円(前期比3.3%増)、営業利益が5億円(同14.2%増)、経常利益が5億円(同14.4%増)、純利益が3億0300万円(同17.0%増)を見込む。

 マーケティング事業において期中に見込んでいた一部案件に規模縮小、実施延期等が生じたが、主力のMFD(Medical Food Delivery)事業においては、同社をテーマとしたテレビ番組が第3四半期に放送されたことで、当初の想定よりも好調に推移したことから、当初業績予想を上回る見通し。

 株価は、昨年6月25日につけた上場来の高値1676円から同8月25日に上場来の安値573円まで調整。2月16日に588円と売り直されて二番底を形成。4月13日に年初来の高値985円と上昇している。食事宅配市場においは糖尿病と強く疑われる人が推計950万人から約150万人増え、1,100万人を超えると見られ、今後も増加傾向にあるうえ、少子高齢化の進展で、65歳以上の高齢者のみの世帯が増加するなど、市場の成長が見込まれている。同社は、創業以来、財務体質の強化並びに将来の事業展開に備えるため、配当可能利益を全額内部留保とし、配当は無配を継続しているが、17年3月期連続最高益更新が観測されており、中長期的な成長が期待される。5月10日に予定される3月期本決算を前に25日移動平均線まで下押す場面があれば、買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)

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