【今日の言葉】やはり中国から目が離せない

 『やはり中国から目が離せない』=中国のGDPが発表された。(1)昨年10~12月期は6.8%の伸びだが、前年同期に比べると2.4ポイントの低下、(2)昨年1年間(1~12月)では6.9%の伸長だが、前年に比べ0.4ポイントの低下~という内容だった。

 世界でみれば6.8~6.9%の伸びは優秀だが、図体の大きい(人口の多い)国にとっては、食べさせていくだけのエサ(GDP)が必要で、そのためには、GDP7%以上の伸びは必要と指摘され中国自体も7%維持を目標に掲げてきた。

 中国ではオリンピック、万博を刺激剤として生産設備が一気に膨れ上がり、現在、かなりの生産過剰を抱えているとみられている。一方、原油価格の歴史的な低水準に代表されるように世界景気は大不況といえる状況で中国にとっても需要不足の影響が押し寄せているようだ。

 供給が需要を上回れば、日本が20年前に経験した大デフレである。今後、中国は国内での不満を高めさせないようにしながらデフレと向き合っていかなくてはいけない。世界のマーケットが中国を直視材料とするのも当然だろう。株式マーケットが、中国離れができるのは、まだまだ先のこととなりそうだ。中国不況は終わりでなく、始まりといえるのかもしれない。動物はエサが不足すれば争いとなる。戦争だけはやって欲しくないが。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  2. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  3. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  4. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…
  5. ■九州地盤銘柄に割安感、福証単独上場企業にも注目集まる  東京エレクトロンやアドバンテストなどの半…
  6. ■参院選で与党過半数割れ、石破政権の行方不透明に  7月20日投開票の参議院議員選挙は、大手メディ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る