【菜々美のマーケットにつぶやき】国策となった地方再生

菜々美のマーケットにつぶやき

■地方銘柄登場の楽しみ、東京圏マンション等は選別が必要も

『本当かしら、リップサービスではないの』、と当初は思っていましたが、どうやら安倍政権の『地方再生』は本気のようです。

都23区から企業が地方に移転する際、社屋建設や新規雇用に対し税制で優遇するほか地方の名産品開発・販売に対しても支援が予定されています。
全国各地に『ゆるキャラ』が誕生し人気となっているように、また、各地のサッカーチームが活躍しているように、きっかけさえあれば地方は躍動します。商品など産業面の元気が加われば日本列島はおもしろくなりそうです。

『地方にあって東京に無いもの』は、美しい『自然』であり、『伝統文化』です。最近は、東京に持ち込む地方のお祭りなども目立ちますが、やはり本場の雰囲気の中での催事は見応えがあります。やはり、『本場力』は強いのです。

東京圏内でも、この冬は、各地域で工夫が目を引きました。たとえば、目黒川は春の桜で有名ですが、この冬から両岸の桜並木をLED照明で飾ったところ、あまりの多くの見物者で急遽、土日の照明を中止し平日の夜だけにしたほどです。昨年までは、寒い川風の中、訪れる人はほとんどいなかったことと比べると様変わりです。川、桜、レストランという中目黒の持っている素材を活かして成功したよいケースです。

かつては、栃木県に首都を移転するという話もありました。今回は、こうした首都移転とか官公庁の機能を分散移転といった話はまったくありません。地方の持っている魅力を引き出し地方自らを元気にするという、地方に

自信を持ってもらうという政策といえるのではないでしょうか。

もちろん、地方再生には時間はかかると思います。しかし、地方再生が、『国策』となった以上、東京一極集中是正は進むはずです。ネットの進んでいる今日では地方に居ることによる情報面でのハンディは小さくなっています。株式マーケットでは、これから地方銘柄が登場することと思います。一方、東京圏のマンションなどは長い目で見れば人気が薄らいで行く可能性はあります。『国策には逆らうな』という言葉を頭に置いおくことが大切のようです。

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