【高見沢健のマーケット&銘柄ウォッチ】利食い千人力で臨むところ

高見沢健のマーケット&銘柄ウォッチ

 ECBが量的緩和策の実施に踏み切る一方、2月の米雇用統計の内容が予想を上回ったことで、3月18日のFOMC声明文から、「忍耐強く」という文言が削除され、6月利上げの可能性が高まるのでは‥‥、との懸念が強まりつつあります。

 このため、市場では、ユーロが大幅に値下がりする一方で、ドルの上昇が拡大し、ドル高の企業収益への悪影響をイヤ気しまして、米国株の足取りが悪化しています。

日本株は業績好調を背景に、大手企業の賃上げ表明や前向きな成長投資が動き出しつつあることを追い風として、外人買いが継続しています。ただ、3月18日のFOMC後のイエレン議長の記者会見で、利上げ前倒しの観測が強まることになりますと、一時的に外人投資家のリスク選好の姿勢に変化が出るかもしれません。

3月後半戦は売買高が増大し、過熱感の高まる場面では、利食い千人力で臨む心構えも必要になると見ています。(証券ジャーナリスト)

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