【編集長の視点】モバイルファクトリーは連続最高純益更新・大幅増配を見直し割安内需株買いが拡大し7連騰

編集長の視点

 モバイルファクトリー<3912>(東マ)は、110円高の1994円と7営業日続伸して始まっている。今年1月22日に発表した今2016年12月期業績の連続した過去最高純利益更新と増配を見直し、内需系割安株買いが増勢となっている。昨年12月17日から今年3月31日までを会期に岩手県と共催中の「いわて×駅メモ!」キャンペーンが、開始1カ月で約2050人の参加者に達したことも、地方創生関連株人気を高めている。

■岩手県との「いわて×駅メモ!」キャンペーンは開始1カ月で約2050人が参加

 同社の業績は、前期業績が期中に2回上方修正されて着地したのに続き、今2016年12月期業績は、売り上げ18億8800万円(前期比7.8%増)、営業利益4億6000万円(同46.6%増)、経常利益4億6000万円(同50.5%増)、純利益2億9900万円(同61.6%増)と大幅続伸を予想、純利益は、前期の過去最高を大きく更新する。前期に売り上げが倍増と好調に推移している位置情報連動型ゲームのなかでも、昨年11月に配信開始1周年を迎えた「ステーションメモリーズ!(駅メモ!)」が、三陸鉄道、東武鉄道<9001>(東1)、富士急行<9010>(東1)などとのスタンプラリーなどの相次ぐ地域振興イベント効果などで利用ユーザー数が大きく伸び、「いわて×駅メモ!」キャンペーンでも今年1月20日現在で参加者約2050人のうち約700人が指定駅10駅を制覇、さらに位置情報連動型ゲーム「駅奪取」でも、今春に新作を1本リリースすることなどが寄与する。

 配当も、今年1月に新たに策定した配当方針に従って、基準の連結配当性向30%を達成するために年間39円(前期実績20円)へ大幅増配を予定している。

■25日線水準固めをほぼ終了しPER15倍台の割安修正でリバウンド幅拡大へ

 株価は、昨年3月に公開価格1410円で新規株式公開(IPO)され、2812円で初値をつけ上場来高値3840円まで買い進まれたが、昨年夏の世界同時株安の波及で、上場来安値1139円へ突っ込んだ。同安値からは、前期業績の上方修正、初配当、自己株式取得などの好材料が表面化するたびに戻りを試し、昨年12月には2649円の戻り高値をつけたが、年明け後は再度の世界同時株安が響いて1590円と調整、前期業績の再上方修正で2147円までリバウンドして25日移動平均線水準の値固めをほぼ終了している。PERは15倍台と割安であり、今年1月高値抜けから騰勢加速となろう。(本紙編集長・浅妻昭治)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  2. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  3. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  4. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…
  5. ■九州地盤銘柄に割安感、福証単独上場企業にも注目集まる  東京エレクトロンやアドバンテストなどの半…
  6. ■参院選で与党過半数割れ、石破政権の行方不透明に  7月20日投開票の参議院議員選挙は、大手メディ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る