【株式評論家の視点】プロパティエージェントの今3月期356戸(前期340戸)に拡大、期末一括10円配当

株式評論家の視点

 プロパティエージェント<3464>(JQS)は、昨年12月22日に東京証券取引所JASDAQに上場。不動産開発事業、不動産分譲事業、賃貸管理事業、マンション管理事業を行っている。自社開発の「クレイシアシリーズ」の開発・販売拡大を継続しており、前2015年3月期の販売総戸数340戸に対して、今16年3月期の販売総戸数は356戸を見込んでいる。また、顧客の資産価値の維持というアフターケアと販売後の収益獲得を可能にする賃貸管理や建物管理についても、同社が販売した物件について、同社で契約獲得することにより、順調に管理戸数が増加することを見込んでいる。

 今16年3月期第四半期業績実績は、売上高が64億6600万円、営業利益が6億1400万円、経常利益が4億8700万円、純利益が2億9800万円に着地。(前期は四半期財務諸表を作成していないため前年同期実績の記載なし)

 通期業績予想は、売上高が89億1500万円(前期比2.9%増)、営業利益が7億7800万円(同12.0%減)、経常利益が6億1000万円(同13.7%減)、純利益が3億9400万円(同10.1%減)を見込んでいる。年間配当は期末一括10円を予定している。物件を顧客に引渡した時点で収益を認識しているため、物件の竣工の時期及び引渡しの時期により、業績に偏重が生じる傾向があり、第3四半期累計では第2四半期累計に比べて利益は減少したが、概ね計画通りに推移しており、通期業績予想は達成出来る見通し。

 株価は、昨年12月22日に公開価格1400円を2.2倍上回る3010円で初値をつけ、同日上場来の高値3035円と買われた後、1月21日に上場来の安値1292円まで調整を挟んで2月8日高値2282円と上昇。2月12日安値1350円と売り直されモミ合っている。首都圏における単身世帯や少人数世帯の増加予想を背景に、今後の賃貸需要の順調な推移が期待されており、賃料収入利回りを確保した上での販売価格の上昇が見込める状況となっているほか、住宅ローン金利のさらなる低下によって購入需要について、首都圏の物件を中心に順調に推移していくと期待される。1400円割れが下値として固めた感があり、ここから下押す場面があれば、買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■離職率低下と顧客満足向上を実証、省人化潮流に逆行する人材重視戦略  「丸亀製麺」主力のトリドール…
  2. ■ビーム整形と出力平準化技術を融合し大気揺らぎを克服  NTT<9432>(東証プライム)と三菱重…
  3. ■航続距離650キロを実現、日野が新型FCV大型トラック投入  日野自動車<7205>(東証プライ…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  2. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  3. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  4. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…
  5. ■全市場のわずか1.4%、希少な高配当利回り銘柄が浮上  株式市場では、高配当利回りを持つ10月決…
  6. ■「高市祭り」への期待と警戒交錯、資金は安定配当株へシフト  10月終盤相場は、「高市祭り」か「高…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る