【株式評論家の視点】松田産業は貴金属関連事業が牽引し今期増収増益、株価底打ち

株式評論家の視点

<銘柄の見所>

松田産業<7456>(東1)の企業理念は、「地球資源を有効活用し、業を通じて社会貢献すること」。その理念の下、限りある資源である貴金属をリサイクルして有効活用を図る「貴金属事業」、廃酸・廃アルカリなどの産業廃棄物を無害化してきれいな環境を次世代に引き継ぐ「環境事業」、大自然の豊かな恵みである食資源を無駄なく安定的に供給する「食品事業」の3事業を展開している。「貴金属事業」「環境事業」を拡大・成長の牽引部門、「食品事業」を安定的成長部門と位置付け、成長性と安定性を実現する企業づくりを行っている。

足元の業績は、2015年3月期第2四半期売上高が876億2300万円(前年同期比4.5%増)、営業利益が20億1000万円(同16.6%減)、経常利益が23億1600万円(同13.1%減)、純利益が15億6000万円(同10.1%減)に着地。

通期業績予想は、売上高が1700億円(前期比2.8%増)、営業利益が47億円(同4.4%増)、経常利益が50億円(同2.2%増)、純利益が32億7000万円(同2.4%増)と増収増益を確保する見通し。年間配当は24円(中間12円 期末12円)を予定している。

同社の収益拡大・成長の牽引部門である貴金属関連事業においては、海外拠点網の拡大と国内拠点の強化。リサイクル・製造技術の向上、新商品の開発に取り組んでいる。また、安定的成長部門である食品関連事業においては、安全・安心な食材を安定的に供給できるよう顧客のニーズに適合した産地を開拓し食材調達力を強化、取引先の拡大を図っており、持続的な成長が見込まれている。

株価は、昨年1月8日につけた昨年来の高値1415円から5月19日に昨年来の安値1117円まで調整を挟んで9月25日高値1333円と上昇。10月17日安値1130円と売り直されて底値確認から11月26日高値1321円と買われた後、モミ合っているが、1250円割れが目先の下値として意識された感がある。

民間調査会社では、モータリゼーションが進む東南アジアにおいて廃棄自動車が増えていることから、2020年に域内の廃棄数は約100万台に達すると観測している。同社は貴金属関連事業の拡大を目的にタイ、マレーシアに続き、昨年3月にはベトナムにも現地法人を設立し、本年前半までに製錬工場を稼働させる見通しで、今後業績に貢献すると予想される。

今期予想PER11倍台・PBR0.77倍と割安感があるほか、同社は自社株買いを断続的に実施していることから、市場では同社を自社株買いに前向きと評価している。直近では下値を切り上げており、底堅い動きから徐々に上値を試す可能性が高く、買い妙味が膨らみそうだ。(信濃川)

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