【業績でみる株価】JPホールディングスは2期連続の2ケタ増収増益、今期は保育士待遇改善費用で減益見込むが上振れの可能性、信用取組厚く株価に上値妙味

業績でみる株価

 JPホールディングス<2749>(東1・100株)の2016年3月期は政府の待機児童解消政策を背景に2期連続の2ケタの増収増益だった。とくに、ROEは19.4%(前期18.5%)にアップした。17年3月期は増収減益見通しだが、政府の政策に先駆けて保育士の待遇改善や保育園での業務負担軽減でのシステム導入などの費用が増加するためだ。株価は2月の安値231円から4月12日の438円まで約90%高の急伸、足元調整だが、週足・26週線(336円)に接近から狙える場面といえる。

 16年3月期に保育所を計17園開設した。内訳は東京都で4園、神奈川県5園、千葉県1園、埼玉県1園、愛知県2園、宮城県2園。その他に学童クラブを12施設、児童館を2施設、それぞれ開設。期末での子育て支援施設数は合計224カ所(保育所159園、学童クラブ55施設、児童館10施設)となっている。

 17年3月期に入って、4月1日に新たに運営を開始している保育所は9園、学童クラブ6施設、児童館9施設となっている。この結果、今期売上は8.7%増の223億4000万円と続伸の見通し。しかし、保育士の待遇改善実施費用3億円、保育園での業務負担軽減のためのシステム導入費用1億円などがあるため営業利益は15億6400万円と前期比2億7000万円減少、減少率で14.8%の2ケタ減益となる見通し。EPS12.6円(前期14.3円)、配当は年4円(同年5円)を予定している。

 利回りは1.2%前後、PERは約27倍でとくに割安という水準ではないが、国策銘柄ということでマーケット人気は高い。補助金も見込まれることから利益の上振れる可能性もありそうなことから26週線を底に出直りが予想されそうだ。信用取引のウリとカイが接近、取組み妙味のあることも注目される。13年5月の788円は無理としても500~600円の水準は見込めそうだ。

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