【業績でみる株価】インフォマートの今期は19期連続の2ケタ増収、高成長続く、株価は出直り整う

業績でみる株価

 インフォマート<2492>(東1・100株)の2016年12月期は受発注・規格書・商談・請求書などのシステム利用料が増加することから上場以来となる19期連続の2ケタ増収と高成長が続く。連続で株式分割を実施しているが、分割修正株価では14年秋の854円から15年夏の1690円まで1年で約2倍の急伸。新株の売りも出ているようで今年4月には899円まで下げ、ほぼ往って来いとなったことで改めて好調な業績を見直す相場が予想される。

 国内のBtoB、企業間電子取引市場は年間約195兆円に達し、しかも年率5%程度の成長とみられている。この環境にあって同社はフード業界での徹底的シエア拡大、電子請求プラットフォームのデファクト化(標準化)に取り組んでいる。今年1月から従来の各ASPシステムを「BtoBプラットフォーム」にまとめ、『BtoBプラットフォーム受発注』、『BtoBプラットフォーム規格書』、『BtoBプラットフォーム請求書』、『BtoBプラットフォーム商談』へ、商品ブランド名を変更しフード業界のみならず全業界での利用拡大を進めている。

 今12月期・第1四半期末での「BtoBプラットフォーム」全体の企業数(海外除く)は前12月期末比5109社増の6万7148社、全体の事業所(海外除く)は同比4万92442事業所増加の32万9609事業所となって好調な売上拡大の背景となっている。とくに、「BtoBプラットフォーム受発注」は、外食チェーン、ホテル、商業施設、給食会社等の買い手新規稼動が好調。第1四半期末での買い手企業数は130社増の1836社、売り手企業数は373社増の2万8613社となっている。

 第1四半期ではシステム開発強化に伴うソフトウエアの償却費増で小幅の営業減益だったが、今12月期通期では売上伸長で吸収し増益の見通し。今期売上は18.1%増の66億4900万円と19期連続の2ケタの伸び。営業利益は9.4%増の22億9200万円、純益13.2%増の14億8100万円の見通し。EPSは23.3円、配当は年11.8円(前期11.76円)の予定。

 高成長を評価した外国人投資家の持株比率が約42%と高い。15年高値から今年4月8日の899円まで約47%下げ、しかも14年10月の安値854円へ接近となっていることから個人投資家にとっても中期での好業績有望銘柄といえる。15年高値からの下げ幅に対する、半値戻しの1290円どころは大いに期待できるだろう。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■ガソリン・軽油の暫定税率廃止法成立  ガソリン暫定税率廃止法は11月28日に成立し、ガソリン税2…
  2. ■うつ・統合失調症・発達障害を脳から理解する、最前線研究を平易にまとめた一冊  翔泳社は11月25…
  3. 【新築マンションの短期売買を分析】  国土交通省は11月25日、三大都市圏および地方四市の新築マン…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■「大きく産んで小さく育てる」IPO市場、期待裏切る後半戦  48勝2分10敗である。2025年の…
  2. ■日銀イベント通過で円高前提、紙・パ株が師走相場の主役候補  今週のコラムは、日銀の金融政策決定会…
  3. ■FOMC通過も市場は波乱、金利と為替に残る違和感  FRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公…
  4. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  5. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  6. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る