【業績でみる株価】トーセイは好業績評価して戻り試す、16年11月期通期予想を増額修正

 不動産流動化のトーセイ<8923>(東1)が10月5日発表した16年11月期第3四半期累計連結業績は大幅増収増益だった。そして通期連結業績予想を増額修正した。株価はレンジ下限から切り返す動きだ。長期金利上昇を嫌気する形で不動産セクターがやや軟調な地合いだが、好業績を評価して戻りを試す展開だろう。

 16年11月期第3四半期累計(12~8月)連結業績(IFRS)は、売上高が前年同期比41.7%増の391億39百万円、営業利益が同65.8%増の88億23百万円、税引前利益が同72.9%増の82億03百万円、そして純利益が同76.4%増の53億79百万円だった。

 セグメント別に見ると、不動産流動化は34.2%増収で17.7%増益、不動産開発は99.1%増収で5.8倍増益、不動産賃貸は27.4%増収で24.1%増益、不動産ファンド・コンサルティングは24.4%増収で10.0%増益と好調に進捗した。

 通期予想は、売上高を据え置いて前期比24.5%増の535億62百万円、営業利益を3億84百万円増額して同36.2%増の93億84百万円、経常利益を4億74百万円増額して同40.7%増の85億円、純利益を2億98百万円増額して同34.6%増の55億65百万円とした。売上総利益率上昇や経費削減効果などで計画を上回る。

 株価は700円~850円近辺のボックスレンジ下限から切り返す動きだ。10月6日には780円まで上伸する場面があった。週足チャートで見ると26週移動平均線突破の動きを強めている。好業績を評価して戻りを試す展開だろう。

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