【話題株】マーケットエンタープライズは下値を固めて底堅く先行投資後を先取る様子

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■今・来期を戦略投資期間と位置づけ減益だが売上高は増勢続く

 ネット型リユース事業のマーケットエンタープライズ<3135>(東マ・売買単位100株)は30日の後場、513円(6円高)で始まり、引き続き500円台で下値を固める相場となっている。11月11日に発表した第1四半期決算(2016年7~9月)は売上高が前年同期比14%増加。利益面では今期の積極的な先行投資戦略に沿って赤字だったが、株価は発表後むしろ堅調に推移し、先々を読み始めてきたとの見方がある。

 たとえば、15年9月にスタートした新ECブランド「ReRe(リリ)」では、ブランドバッグ、高級時計、家電製品、楽器、カメラなど、商品の1点1点に明確で詳細な7つのランクを設けることにより、ネット上でも商品のコンディションに不安に感じることなく購入できる方式を拡充した。

 また、商品説明通りの品質を約束する「初期保証」だけではなく、一度だけ使ってみたい商品を後々買い取ってもらえる「買取保証」などのコースもあり、価値ある品物を永続的に供給し合える新たなシェアリングエコノミー社会に貢献する事業展開を行っている。

 今期・17年6月期と来期は、成長拡大に向けた戦略投資期間と位置づけて積極的な先行投資を行う計画で、商品買取における事前査定を行う拠点(コンタクトセンター)の設置拡大、中古スマートフォンなどのMVNO(仮想移動体通信)事業の拡充などを実施している。
このため、17年6月期の連結業績見通しは、営業利益が前期比48%減、純利益も同23%減の見込みとするが、売上高は同23%の増加を見込む。

 株価は10月に入って下げ止まる展開になり、何度か500円を割り込みながらも500円台で下値を固める相場となっている。特有の先見性を発揮し、今来期の積極投資とその後の展望を映し始めてきた可能性に注目したいところだ。

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