【今日の言葉】どう見るアメリカの景気

■GDPは14年まで5年連続のプラス成長、15年は鈍化の見方だが

今日の言葉 アメリカの昨年10~12月期GDPはマーケットの事前予想を下回ったものの2.6%伸長と好調で、この結果、昨年1年の成長率はプラス2.41%と2010年(プラス2.53%)以来の高い伸びとなった。リーマンショック後、金融量的緩和効果でアメリカ経済の好調が続いている。

とくに、消費大国のアメリカはGDPの約7割を占める個人消費が2014年は2.5%の高い伸びで経済成長を引っ張っている。今後も好調な雇用情勢が続けば消費は引き続き高い伸びが予想される。

ただ、足元ではこの好調なGDPに対し、「強弱感」が聞かれNYダウ乱高下の一因ともなっている。

『5年連続好調のGDPは息切れする頃』、『ドル高の影響が出る』、『予定されている金利引上の影響が出る』などが景気下降を予想する慎重な見方となっている。

一方、『リーマンショックを経てアメリカ経済の足腰は格段に強くなっている』、『これまでアメリカ独りで引っ張ってきた世界経済にこれからは欧州、日本などが回復に加わってくる』などが強気の見方だ。

この中間的な見方では、これまでのような高い伸びは無理としてもGDPがマイナスに落ち込む不況となることはなくGDPの2%前後の安定成長は見込めるというのが大方の見方のようである。

NYダウの背景には買方がいれば、当然、空売りを仕掛ける売方もいるはず。短期的には、大きく上げてきたあとの相場だけに売方の攻勢も当然、あり得るところである。景気下降懸念を持ち出すのがもっとも波乱を誘いやすいところであろう。だが、この先、米国景気の堅調が証明されるような状況となれば売方の買い戻しでダウは上値を追う可能性があるのではなかろうか。

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