【業績でみる株価】芝浦電子は17年3月期第3四半期累計大幅増益で通期利益・配当予想を増額修正

 芝浦電子<6957>(JQ)は7日、125円高(4.97%高)の2640円まで上げて急続伸し高値を更新している。温度センサ部品の大手である。2月6日発表した17年3月期第3四半期累計の連結業績が大幅増益となり、通期の利益予想および配当予想を増額修正した。株価は昨年来高値更新の展開だ。増額修正を評価して14年9月高値を試す展開が期待される。

 17年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結業績は、売上高が前年同期比3.4%増の164億43百万円となり、営業利益が同38.8%増の18億01百万円、経常利益が同34.0%増の17億80百万円、そして純利益が同38.5%増の12億35百万円だった。

 主力の温度センサの売上高を用途別に見ると、OA機器用が14.1%減収、家電用が2.3%減収と低調だったが、空調用が14.0%増収、自動車用が2.6%増収、住設用が5.1%増収、産業機器用が6.0%増収と好調に推移した。また素子も車載用を中心に好調だった。利益面では増収効果に加えて、原価低減やエネルギーコスト低下も寄与した。

 通期の連結業績予想については、売上高を据え置いて前期比5.4%増の224億円、営業利益を3億円増額して同38.3%増の23億円、経常利益を3億円増額して同34.5%増の23億円、純利益を1億円増額して同31.8%増の16億円とした。空調用センサなどが好調に推移する。配当予想は期末5円増額して年間60円(期末一括)とした。前期との比較でも5円増配となる。

 株価は昨年来高値更新の展開で1月30日に2600円円まで上伸し、2月7日は125円高(4.97%高)の2640円まで上げて急続伸し高値を更新している。日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって上昇トレンドだ。増額修正を評価して14年9月高値2710円を試す展開が期待される。

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