インテージHDの株価は割安、第3四半期増収大幅増益で株価見直しが予想される

株式市場 銘柄

 市場調査最大手のインテージホールディングス<4326>(東1)の9日の引け値は、1682円と指標面でみると予想PER11.6倍と割安である。ところが、引け後発表された第3四半期累計期間の連結業績は、増収大幅増益であることから株価の見直しが予想される。

 第3四半期累計期間の連結業績は、売上高301億36百万円(前年同期比4.3%増)、営業利益25億69百万円(同33.8%増)、経常利益25億32百万円(同37.8%増)、純利益29億02百万円(同217.5%増)であった。

 同社の事業は、市場調査・コンサルティング事業、システムソリューション事業、医薬品開発支援事業の3事業からなる。

 市場調査・コンサルティング事業は、インテージにおいてSCI(全国個人消費者パネル調査)、i-SSP(インテージシングルソースパネル)、SRI(全国小売店パネル調査)といった主要パネルや、医療情報総合研究所の処方情報分析サービスの売上が前期を上回った。
 この結果、市場調査・コンサルティング事業の連結業績は、売上高231億76百万円(同11.0%増)、営業利益22億45百万円(同18.6%増)と2ケタ増収増益。

 システムソリューション事業は、前期に引き続き、インテージおよびインテージテクノスフィアにおける受注状況が好調に推移した。
 この結果、システムソリューション事業は、売上高37億91百万円(同11.2%増)、営業利益3億円(同166.1%増)2ケタ増収大幅増益となった。

 医薬品開発支援事業は、アスクレップにおいて臨床開発事業及びこれに付随する事業を譲渡したことにより売上高は前期より減少したものの、顧客ニーズに対応したEDC(電子的臨床検査情報収集)システムの受注が好調に推移したことにより、利益が改善した。
 この結果、医薬品開発支援事業は、売上高31億67百万円(同31.1%減)、営業利益23百万円(前年同期△84百万円)と減収ながら黒字転換となった。

 通期業績予想については、11月7日発表の上方修正した通期業績予想の数値を据え置いている。
 15年3月期通期連結業績予想は、売上高440億円(前期比3.5%増)、営業利益36億円(同2.7%増)、経常利益35億円(同3.5%増)、純利益29億円(同76.6%増)と増収増益を見込む。

 日足チャートで見ると25日移動平均線を挟んでモミ合う展開だが、週足チャートで見るとサポートラインの13週移動平均線が接近して切り返しのタイミング。年初来最高値1840円を意識した動きが予想される。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■国際特許分類や元素リストを用いて多様な解決策を自動生成  AGC<5201>(東証プライム)は1…
  2. ■Newton・GR00T・Cosmosを軸にロボット研究を高速化  NVIDIA(NASDAQ:…
  3. ■700億パラメータ規模の自社LLMを金融仕様に強化、オンプレ環境で利用可能  リコー<7752>…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  2. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…
  3. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  4. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  5. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  6. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る