【注目銘柄】アバントは13年の上場来高値に接近、17年6月期予想を増額修正

注目銘柄

 アバント<3836>(JQ)に注目したい。連結会計・経営システムのパッケージソフト開発・ライセンス販売・導入サービス・保守サポートを展開している。17年6月期第3四半期累計が大幅増益となり、通期予想を増額修正した。需要が高水準で18年6月期も収益拡大が期待される。株価は年初来高値を更新して13年12月の上場来高値に接近している。上げ足を速めて上値を試す展開が期待される。

■コンサルティング・サービスの売上が想定以上

 5月8日発表した17年6月期第3四半期累計(7月~3月)連結業績は、売上高が前年同期比10.4%増の77億14百万円、営業利益が同46.3%増の10億09百万円、経常利益が同47.2%増の10億11百万円、純利益が同18.0%増の4億33百万円だった。

 連結会計・経営に関する分野においてライセンス販売が堅調に推移し、アウトソーシング・サービスやコンサルティング・サービスも順調に伸長した。第3四半期(1月~3月)の売るあげ高が27億56百万円で過去最高となった。原価率の改善も寄与して大幅増益だった。

 17年6月期通期の連結業績予想を5月8日に増額修正した。修正後の通期連結業績予想は売上高を2億90百万円増額して16年6月期比7.6%増の103億40百万円、営業利益を1億35百万円増額して同4.5%増の11億60百万円、経常利益を1億37百万円増額して同4.4%増の11億62百万円、純利益を1億35百万円増額して同20.5%減の5億25百万円とした。営業利益と経常利益は増益に転じ、純利益は減益幅が縮小する。

 IFRS(国際財務報告基準)の適用や、国内外のグループ企業に対するガバナンス強化などで、コンサルティング・サービスの売上が想定以上に伸長している。自社製品の保守サービスや連結決算業務等のアウトソーシング・サービスなど、ストックビジネスも順調に推移している。コスト面では採用費や外注費が増加しているが、コスト総額では計画を下回る見込みだ。需要は高水準であり、18年6月期も収益拡大が期待される。

■株価は13年の上場来高値に接近

 株価(16年12月1日付で株式2分割)は年初来高値を更新し、5月16日には1190円まで上伸した。そして13年12月の上場来高値1345円に接近している。週足チャートで見ると26週移動平均線がサポートラインとなって中段保ち合いから上放れた形だ。上げ足を速めて上値を試す展開が期待される。(MM)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  2. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  3. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  4. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…
  5. ■九州地盤銘柄に割安感、福証単独上場企業にも注目集まる  東京エレクトロンやアドバンテストなどの半…
  6. ■参院選で与党過半数割れ、石破政権の行方不透明に  7月20日投開票の参議院議員選挙は、大手メディ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る