【話題】「RIZAP銘柄」に暗雲?、1ヵ月半で5倍の夢展望に「上場廃止猶予」発動

■ここ高騰のジーンズメイト、堀田丸正、パスポート、ぱど、などに心理的な影響を懸念

 東証は30日の取引終了後、東証マザーズ上場の夢展望<3185>(東マ)株式の「上場廃止に係る猶予期間入り」を発表した。同日提出した2017年3月期の有価証券報告書により、同3月末での債務超過が確認されたため。猶予期間は同3月期末までさかのぼり、17年4月1日から18年3月31日までとした。

 同社株はこのところ大幅続伸となって活況高を続けており、30日は18%高の1625円(252円高)。パーソナルトレーニングジムのRIZAPグループ<2928>(札幌)が出資する企業のひとつで、出資を受けた企業同士の提携・協業に対する期待や思惑が言われ、約1ヵ月半の間に5倍近く高騰した。

 同様にRIZAPグループが出資する銘柄は30日も軒並み上げており、ジーンズメイト<7448>(東1)は2日連続ストップ高の17.4%高となり6月初からみると2倍近くに高騰。堀田丸正<8105>(東2)は30日9.9%高程度だったが6月初から見ると2.8倍に高騰。マルコ<9980>(東2)は6月初から8割高となり、パスポート<7577>(JQS)は6月初からほぼ2倍に高騰。ぱど<4833>(JQG)は同じく2.1倍になり、SDエンターテイメント<4650>(JQS)は同じく7割高、イデアインターナショナル<3140>(JQG)は5割高。

 夢展望は、これら「RIZAP銘柄」の中でも突出した値上がりを演じてリード銘柄とされていただけに、「上場廃止猶予」となって週明け7月3日からの展開が注視されている。また、グループ銘柄の先導役と目されていた分だけ、ほかのRIZAP銘柄に心理的な影響をおよぼす可能性を指摘する声もある。

 まもなく「喜寿」(77歳)というベテラン投資家に言わせると、「昔は月初めの取引が2日からになるのを『ふつかシンポ』と呼び、『ふつかシンポは荒れる』といわれた。7月は3日から始まるので『みっかシンポ』になる。そんなに荒れた記憶はないが、材料株相場の勢いがそがれるようなら少々心配だ」としていた。(HC)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■9割超が対策を実施も、「WBGT」の認知は依然として低調  帝国データバンクの調査により、「熱中…
  2. ■「変身と成長」掲げ1300億円の積極投資、収益構造の転換図る  吉野家ホールディングス<9861…
  3. ■人手不足を補いながら顧客満足度の向上に貢献  シャープ<6753>(東証プライム)は5月20日、…
2025年6月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30  

ピックアップ記事

  1. ■選挙関連の「新三羽烏」の株価動向をウオッチ  足元では野党が石破内閣への内閣不信認決議案提出を見…
  2. どう見るこの相場
    ■米、イラン核施設を電撃空爆、緊張激化へ  「2週間以内」と言っていたのが、わずか「2日」である。…
  3. ■イスラエル・イラン衝突でリスク回避売りが優勢に  イスラエルのイラン攻撃を受け、13日の日経平均…
  4. ■ホルムズ海峡封鎖なら「油の一滴は血の一滴」、日本経済は瀬戸際へ  コメ価格が高騰する「食料安全保…
  5. ■トランプリスク回避へ、大谷・藤井・大の里株が浮上  『おーいお茶』を展開する伊藤園<2593>は…
  6. ■昭和の象徴、長嶋茂雄さん死去  またまた「昭和は遠くなりにけり」である。プロ野球のスパースター選…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る