【注目銘柄】小林産業は年初来高値更新の展開、17年10月期3Q累計大幅営業増益で通期予想に再増額余地、自己株式取得も評価材料

注目銘柄

 小林産業<8077>(東1)に注目したい。建設用ボルト・ナットの首位商社である。17年10月期第3四半期累計は大幅営業増益だった。そして通期予想に再増額余地がありそうだ。株価は年初来高値を更新して13年来の高値圏だ。自己株式取得も評価材料であり、好業績を評価して上値を試す展開が期待される。

■17年10月期3Q累計が大幅営業増益、通期予想に再増額余地

 9月13日発表した17年10月期第3四半期累計(11~7月)の連結業績は、売上高が前年同期比5.6%増の151億80百万円、営業利益が65.1%増の3億22百万円、経常利益が41.9%増の4億44百万円、純利益が8.1%減の4億26百万円だった。

 コンクリート製品関連金物部門における設計業務の強化、鋲螺部門における売上総利益率の改善、さらに物流改善などの効果で大幅営業・経常増益だった。特別利益には負ののれん発生益1億21百万円を計上した。なお純利益については、法人税等調整額をマイナス計上した前年同期に比べて、法人税等が増加したため減益だった。

 通期の連結業績予想(6月13日に売上高、利益とも増額修正)は、売上高が16年10月期比7.0%増の206億円、営業利益が32.1%増の4億40百万円、経常利益が24.3%増の6億60百万円、純利益が26.5%減の4億40百万円としている。

 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が73.7%、営業利益が73.2%、経常利益が67.3%、純利益が96.8%である。鋲螺部門における売上総利益率の改善、7月20日付で子会社化した中島工機も寄与して、通期予想に再増額余地がありそうだ。

■株価は年初来高値更新して13年来高値圏、好業績評価して上値試す

 なお1月27日発表の自己株式取得(取得株式総数の上限140万株、取得価額総額の上限3億80百万円、取得期間17年1月30日~17年10月31日)は、8月31日時点の累計で取得株式総数34万7800株となっている。

 株価は9月13日に363円まで上伸した。年初来高値を更新して13年来の高値圏だ。週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって上昇トレンドだ。自己株式取得も評価材料であり、好業績を評価して上値を試す展開が期待される。(MM)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■AI機能強化でさらに便利に!Siriの進化とChatGPT統合で作業効率向上  Appleは3月…
  2. ■ChatGPT Enterpriseを活用し、業務効率化と新たな価値創造を推進  ふくおかフィナ…
  3. ■2024年度の美容室倒産件数、前年を大幅に上回る197件  帝国データバンクの調査によると、20…
2025年4月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930  

ピックアップ記事

  1. ■スタンレー電気など年初来安値銘柄の業績見通しに焦点  日経平均株価が4月に大幅下落する中、年初来…
  2. ■トランプ劇場、急転換の舞台裏!米中摩擦、FRB人事…予測不能な変幻自在  「クルマは急に止まれな…
  3. ■5大商社決算発表を前に高まる投資家の期待感  世界三大投資家の一人ウォーレン・バフェットが日本の…
  4. ■「市場の反乱」の一段落で「市場の勝利」を期待しバフェット流に商社株にバリュー株投資も一考余地  …
  5. ■株価55%高もまだ割安!?記念優待利回り10%超の注目株  10日には米国の関税発動停止を受け、…
  6. ■一喜一憂の投資家心理、トランプ関税「一時停止」の罠  まずフェイクニュースかと目と耳を疑った。次…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る