【注目銘柄】サカイ引越センターは調整一巡して上値試す、18年3月期2桁増益予想で再増額の可能性

注目銘柄

 サカイ引越センター<9039>(東1)に注目したい。引越業界最大手である。18年3月期2桁増益予想である。需要が高水準であり、単価上昇も寄与して再増額の可能性が高いだろう。株価は10月の上場来高値圏から反落したが、調整一巡し、好業績を評価して上値を試す展開が期待される。

■18年3月期2桁増益予想で再増額の可能性

 18年3月期連結業績予想(7月27日に増額修正)は、売上高が17年3月期比7.9%増の862億47百万円、営業利益が25.0%増の94億38百万円、経常利益が19.7%増の95億40百万円、純利益が17.8%増の53億44百万円としている。

 企業業績や雇用環境の改善、東京オリンピック関連やリニア新幹線関連などの大型プロジェクトに伴い、引越需要が高水準に推移している。また物流業界におけるドライバー不足や長時間労働問題により人員の確保が難しくなっていることに起因して、値上げ機運が高まっていることも寄与する。

 第2四半期累計は、売上高が前年同期比15.1%増の439億73百万円、営業利益が93.8%増の65億47百万円、経常利益が85.1%増の67億13百万円、純利益が96.1%増の41億43百万円だった。作業件数が1.6%増と堅調に推移し、引越単価が10.7%上昇した。また前期第2四半期から連結開始したSDホールディングスおよび子会社3社も寄与した。

 そして通期予想に対する進捗率は売上高が51.0%、営業利益が69.4%、経常利益が70.4%、純利益が77.5%と高水準である。また月次売上高(サカイ引越センター単体の速報値ベース)は、下期も17年10月が6.8%増、11月が8.1%増と好調に推移している。

 物流業界におけるドライバー不足への対応などが課題だが、作業件数の増加や引越単価の上昇などで通期予想は再増額の可能性が高いだろう。

■株価は調整一巡、好業績評価して上値試す

 株価は10月の上場来高値6740円から反落したが、5500円近辺で推移して調整一巡感を強めている。週足チャートで見ると26週移動平均線近辺で下げ渋り、サポートラインを確認した形だ。調整一巡し、好業績を評価して上値を試す展開が期待される。(MM)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. 【ダブルセット・フルセット銘柄、夏休み明けも底堅さに期待】 ■上方修正・増配・株式分割の好材料銘柄…
  2. ■上方修正・下方修正問わず買い集まる異例の展開  3連休入りした9日の成田空港では、夏休みを海外で…
  3. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  4. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  5. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  6. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る