【どう見るこの株】世界市場に食材・食品を供給する西本Wismettacホールディングスは急反発

■株価はIPO後の落ち着きどころを探る段階

 西本Wismettacホールディングス<9260>(東1)は、世界市場に食材・食品を供給するグローバル企業である。17年12月期の営業利益と経常利益は販管費の増加や為替差損の影響で減益予想としている。株価は急反発して落ち着きどころを探る段階。

 株価は12月13日安値3905円から急反発し、本日12月27日は、4715円まで上伸し10月17日高値4665円を更新している。IPO後の落ち着きどころを探る段階だろう。時価総額は約674億円である。

■世界市場に食材・食品を供給するグローバル企業

 17年9月東証1部に新規上場した。世界市場に食材・食品を供給するグローバル企業である。日本食をはじめとしたアジア食品・食材を北米中心に海外で販売するアジア食グローバル事業、青果物全般の国内販売・輸出・三国間貿易および水産品の国内販売を行う農水産商社事業を展開している。

 アジア食グローバル事業では、世界的な日本食ブームを背景とした市場拡大に歩調を合わせて、海外拠点網構築を推進している。農水産商社事業では、主力販路の卸売市場に加えて、量販店や外食・中食産業への販売を強化している。

■17年12月期増収増益予想

 17年12月期の連結業績予想(9月29日公表)は、売上高が16年12月期比7.0%増の1694億34百万円、営業利益が6.7%減の68億35百万円、経常利益が8.9%減の63億06百万円、純利益が17.6%増の33億49百万円としている。営業利益と経常利益は販管費の増加や為替差損の影響で減益予想だ。想定為替換算レートは1米ドル=100円である。配当予想は未定としている。

 第3四半期累計は売上高が1289億95百万円、営業利益が48億20百万円、経常利益が44億68百万円、純利益が23億59百万円だった。

 アジア食グローバル事業は売上高が945億53百万円で営業利益が44億49百万円だった。主力の北米は現地通貨ベースで増収と順調だが、物流部門強化に伴って販管費が増加した。農水産商社事業は売上高が393億01百万円で営業利益が3億41百万円だった。売上は順調だが、前期第4四半期からシトラスおよびトロピカル商材の原価高騰が続いている。

 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は、売上高が76.1%、営業利益が70.5%、経常利益が70.9%、純利益が70.4%だった。概ね順調な水準だろう。(MM)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  2. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  3. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  4. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…
  5. ■九州地盤銘柄に割安感、福証単独上場企業にも注目集まる  東京エレクトロンやアドバンテストなどの半…
  6. ■参院選で与党過半数割れ、石破政権の行方不透明に  7月20日投開票の参議院議員選挙は、大手メディ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る