【話題株】キヤノンが21日からスタジアムにいるかのような臨場感を提供する映像空間ソリューションなどを出展し注目集まる

■近未来のスポーツ番組を一変させる要素を内包すると期待する姿勢が

 キヤノン<7751>(東1)は21日の前場、反発して4003円(50円高)となった。米国発の世界株安が一巡し沈静化する中で、同社株だけは下げた後の戻りが鈍く、4000円前後で上値を抑えられているが、「スタジアムにいるかのような臨場感を提供する映像空間ソリューション」などが注目されている。

 同社は、「第1回スポーツビジネス産業展」(幕張メッセ、2月21日から23日)に、スポーツビジネスに関連する最新映像技術・ソリューションを紹介すると発表している。以下は主な展示内容で、近未来のスポーツ映像として事業化される可能性があるとして注目する様子がある。

(1)スタジアムにいるかのような臨場感を提供する映像空間ソリューション
 8Kカメラ1台で撮影した映像に、視聴・撮影環境に合わせた変換を施し、3面に出力する映像空間ソリューションを紹介。視野を覆う3つの大画面に音響が合わさり、まるでスタジアムにいるかのような臨場感を提供する。

(2)新しい視点から競技を観戦できる自由視点映像
 キヤノンが開発中の自由視点映像生成システムを用いて制作したサッカーの試合映像を上映。また、タブレット端末を使って操作できるタッチ&トライコーナーも設け、試合を自由な視点から見ることが可能。通常のカメラが入ることのできない視点からの映像は、競技観戦の楽しみ方を広げるほか、チームや選手の強化などへの活用も期待できる。

(3)スポーツ用途での活用を提案する小型多目的モジュールカメラ「MM100-WS」
 キヤノンが開発した小型多目的モジュールカメラ「MM100-WS」を参考展示し、競技の審判が装着することで、迫力ある映像をライブ中継するなど、スポーツシーンでの活用法を提案する。

 これらの映像ソリューションは、近未来のスポーツ番組を一変させる革新的な要素を内包するため注目度は高いようだ。株価はいかにも鈍重だが、業績は拡大傾向。戻り相場が本格化する前に仕込むべきと値動きの間合いを測る姿勢もある。(HC)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■ガソリン・軽油の暫定税率廃止法成立  ガソリン暫定税率廃止法は11月28日に成立し、ガソリン税2…
  2. ■うつ・統合失調症・発達障害を脳から理解する、最前線研究を平易にまとめた一冊  翔泳社は11月25…
  3. 【新築マンションの短期売買を分析】  国土交通省は11月25日、三大都市圏および地方四市の新築マン…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■「大きく産んで小さく育てる」IPO市場、期待裏切る後半戦  48勝2分10敗である。2025年の…
  2. ■日銀イベント通過で円高前提、紙・パ株が師走相場の主役候補  今週のコラムは、日銀の金融政策決定会…
  3. ■FOMC通過も市場は波乱、金利と為替に残る違和感  FRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公…
  4. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  5. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  6. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る