【業績でみる株価】エナリスはほぼ底値圏、18年12月期2桁営業・経常増益予想

 エナリス<6079>(東マ)は、企業向け省エネ管理サービスや新電力事業者向け電力卸・需給管理サービスを主力としている。18年12月期は2桁増収・営業増益・経常増益予想としている。株価は戻りの鈍い展開だが、ほぼ底値圏だろう。

■省エネ管理サービスや電力卸・需給管理サービスが主力

 企業向け省エネ管理サービスなどのエネルギーエージェントサービスを主力とする法人需要家向けサービス、および電力卸取引を主力に小売電気事業者向け需給管理サービスも手掛ける新電力事業者向けサービスを展開している。

 17年12月期の売上構成比は、法人需要家向けサービス69.8%、新電力事業者向けサービス30.1%、その他0.1%だった。

 なお17年12月期が大幅営業増益・経常増益・最終黒字化となり、継続企業の前提に関する重要事象等の記載を解消した。

■18年12月期大幅増益予想

 18年12月期連結業績予想は、売上高が17年12月期比18.0%増の630億円、営業利益が11.2%増の12億円、経常利益が31.9%増の11億円、純利益が8.1%減の8億50百万円としている。

 売上面では法人需要家向けサービスが牽引する。エネルギーエージェントサービスが好調に推移し、新規サービス立ち上げも寄与して大幅伸長する見込みだ。

 利益面では、調達電源ポートフォリオの変化による売上総利益率の改善を見込んでいる。2桁営業増益で、中期経営計画で目標としている19年12月期営業利益12億円を1期前倒しで達成する見込みだ。経常利益については、前期の営業外費用に計上したコミットメントライン契約関連費用の一巡も寄与する。純利益は前期の特別利益に計上した受取補償金が一巡するため減益予想としている。

■株価はほぼ底値圏

 株価は地合い悪化も影響して650円近辺から反落し、2月15日の489円まで調整した。その後も500円近辺で推移して戻りの鈍い展開だ。2月28日の終値は512円、今期予想連結PERは約29倍、時価総額は約248億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線を割り込み、モミ合いから下放れた形だ。ただしほぼ底値圏だろう。(MM)

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