【材料でみる株価】ニチレイはAIによる画期的な原料選別技術などが脚光を浴び3日続伸

■近畿大学と開発、原料の品質保証力や人手不足への対応などが格段に向上

 ニチレイ<2871>(東1)は7日、3日続伸基調で始まり、取引開始後に2850円(105円高)まで上げて出直りを継続。2月5日以来の2800円台回復となった。連結純利益などが続けて最高を更新する見込みで業績は好調。2月下旬に発表した「人工知能(AI)を使用した原料選別技術を共同開発」などが脚光を浴びている。

 発表によると、人工知能を使用した原料選別技術は、ニチレイフーズと近畿大学(工学部電子情報工学科・竹田史章教授)が、ニチレイフーズの工場で使用する原料を人工知能(以下、AI)で選別する技術として共同で開発した。

 たとえば、鶏肉の原料選別では、3大夾雑物である「硬骨」「羽根」「血合い」をいかに取り除くかがポイントとなる。「硬骨」については、一般的にX線により選別技術が確立されているが、「羽根」「血合い」の除去には全量を人手や目視で対応せざるを得ない状況。そのため、作業者の負担が大きく、また人手や目視だけでは判別しづらい検査もある。

 今回共同開発した技術を導入することで、ニチレイフーズ商品に使用する原料の品質保証力が格段に向上するとともに、生産性の向上、労働環境の改善、人手不足への対応、環境負荷の低減など多くのことが期待できる。また、作業者の経験に頼らずに安定した検査を行える汎用性に優れているため、将来的に当該技術の外部販売も視野に入れている(特許出願済)。(HC)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■9割超が対策を実施も、「WBGT」の認知は依然として低調  帝国データバンクの調査により、「熱中…
  2. ■「変身と成長」掲げ1300億円の積極投資、収益構造の転換図る  吉野家ホールディングス<9861…
  3. ■人手不足を補いながら顧客満足度の向上に貢献  シャープ<6753>(東証プライム)は5月20日、…
2025年6月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30  

ピックアップ記事

  1. ■選挙関連の「新三羽烏」の株価動向をウオッチ  足元では野党が石破内閣への内閣不信認決議案提出を見…
  2. どう見るこの相場
    ■米、イラン核施設を電撃空爆、緊張激化へ  「2週間以内」と言っていたのが、わずか「2日」である。…
  3. ■イスラエル・イラン衝突でリスク回避売りが優勢に  イスラエルのイラン攻撃を受け、13日の日経平均…
  4. ■ホルムズ海峡封鎖なら「油の一滴は血の一滴」、日本経済は瀬戸際へ  コメ価格が高騰する「食料安全保…
  5. ■トランプリスク回避へ、大谷・藤井・大の里株が浮上  『おーいお茶』を展開する伊藤園<2593>は…
  6. ■昭和の象徴、長嶋茂雄さん死去  またまた「昭和は遠くなりにけり」である。プロ野球のスパースター選…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る