【株式評論家の視点】セリアは積極出店で連続最高益更新見通し、押し目買い優位に上値を試すか注目

株式評論家の視点

 セリア<2782>(JQS)は、100円ショップを展開している。顧客も主婦層を中心に、お子様からお年寄りまで幅広く着実に支持を拡げ、毎日のくらしに欠かせない存在に。そんな100円ショップ業界にあって同社は、「量より質」を重視した良品の提供という独自のポリシーを追求している。同社の目標は、いたずらに売上高や店舗の数を追うのではなく、いかに顧客に喜ばれる商品を「100円」で実現するか、そして驚きと感動に満ちたくらしをいかに提案できるかにあると考えている。そのため同社は、「100円」にとことんこだわり、新商品の開発や店舗開発はもちろん、流通システムや管理システム、店舗マネジメントにおいて新たな手法開発と業務改善に取り組んでいる。

 昨年4月に神奈川県相模原市に物流センターを新設したことに加え、複数倉庫での物流オペレーションについては、POSデータ分析による確実性の高い新商品の導入、欠品対策、持続的な成長の背骨となるブランディングも着実に進めている。出退店については、採算性を精査しつつ前向きに進め、前2018年3月期は出店が直営店150店舗、FC店1店舗、退店が直営店64店舗、FC店5店舗とほぼ計画どおりに進捗し、期末の店舗数は、直営店1,455店、FC店51店の合計1,506店となっている。今19年3月期は出店が直営店150店舗、FC店0店舗、退店が直営店55店舗、FC店6店舗を計画している。


 今2019年3月期第2四半期業績予想は、売上高836億円(前年同期比7.3%増)、営業利益83億円(同2.9%増)、経常利益83億円(同3.0%増)、純利益55億円(同2.0%増)を見込む。

 今19年3月期業績予想は、売上高1710億円(前期比7.5%増)、営業利益170億円(同3.2%増)、経常利益170億円(同3.0%増)、純利益117億円(同3.4%増)と連続最高益更新を見込む。年間配当予想は、50円(第2四半期末20円、期末30円)の20円増配を予定している。

 株価は、1月9日につけた年初来高値7390円から3月13日に年初来の安値4720円と調整。5月18日安値4905円と売り直されて下値確認から上昇している。今期は89店舗増の積極出店を計画し、連続最高益を更新する見通しで、増配を予定しており、5000円割れが下値となった感がある。押し目買い優位に上値を試すか注目されそうだ。(株式評論家・信濃川)

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