【編集長の視点】クスリのアオキは急反落も3Q好決算評価に北陸新幹線関連人気も底流し逆張り妙味

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編集長の視点 クスリのアオキ<3398>(東1)は、430円安の8790円と急反落して始まっている。前日19日大引け後に発表した今5月期第3四半期(3Q)決算が、2ケタ増収増益と続伸し昨年12月9日に上方修正した5月通期業績に対して高利益進捗率を示したが、今年3月10日につけた上場来高値9390円を前に利益確定売りが先行している。ただ同社は、石川県、富山県、福井県など北陸地方に多店舗展開して地盤としていることから、北陸新幹線関連株人気も底流しており、突っ込み場面は逆張り妙味も示唆している。

■新規出店を合計46店舗と積極継続し一部既存店も全面改装で活性化

 3Q業績は、前年同期比17.3%増収、21.6%経常増益、29.4%純益増益と続伸し、5月通期業績対比の利益進捗率は、83%~82%と目安の75%を上回った。ドラッグストアで26店舗、ドラッグストア併設調剤薬局で23薬局と合計46店舗(前年同期実績41店舗)と新規出店を積極継続し、既存店舗も17店舗を全面改装して活性化し、惣菜や精肉などの食品の品揃を充実させたことなどが要因となった。5月通期業績は、昨年12月の上方修正値を据え置き、売り上げ1330億円(前期比16.2%増)、経常利益70億円(同16.0%増)、純利益45億5000万円(同19.0%増)と見込み、連続して過去最高を更新する。

 なお同社の今年2月現在の店舗数は、254店舗となっているが、このうち北陸3県で162店舗、北陸新幹線沿線の群馬県、長野県、新潟県合計でも68店舗を展開しており、今年3月14日開業の北陸新幹線による旅行客・ビジネス客効果により、同社の今5月期業績の上ぶれ着地期待も高まってくる。

■業績上方修正で51%高し北陸新幹線開業を先取り28%高

 株価は、昨年12月の今期業績の上方修正で昨年5月20日を基準日に実施した株式分割(1対2)の権利落ち分を埋めて8230円まで51%高し、調整安値の7310円からは北陸新幹線開業を先取った関連株人気で上場来高値まで28%高し高値調整を続けてきた。投資採算的には割高だが、内需関連の勝ち組人気を高め下値から再度、最高値に挑戦しよう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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