【株式評論家の視点】ユナイテッド&コレクティブは今2月期第1四半期業績が順調、第三者割当増資の実施で出店も計画通り

株式評論家の視点

 ユナイテッド&コレクティブ<3557>(東マ)は、2017年2月23日に東京証券取引所マザーズに上場。同社は、飲食店の経営を行っているが、独自戦略(PISP)「手頃に本当に美味しい料理を多くの人々に届けるための戦略。」を展開し、大手飲食チェーン店では諦めてしまった店内での仕込み調理を実践しながら、一部作業を外部委託することで生産性を高め、美味しさと手頃な価格の両立を実現している。

 7月13日に第三者割当増資を実施すると発表した。普通株式136,900株、1株につき2,920円で、アサヒビール株式会社に102,700株、宝酒造株式会社に34,200株に割り当てる。ユナイテッド&コレクティブは、2020年の200店舗体制に向けた事業拡大を中期の目標とし、今2019年2月期は25店舗の出店を計画。この第三者割当増資により調達する資金を8店舗程度の出店に充てる計画。払込期日は7月31日。その他の設備投資資金については金融機関からの借入で調達する見込み。


 同日に発表した今2019年2月期第1四半期業績実績は、売上高17億7800万円(前年同期比14.7%増)、営業利益9600万円(同19.9%増)、経常利益8100万円(同20.7%増)、純利益4700万円(同8.5%増)に着地。引き続き、PISP戦略(手頃に本当に美味しい料理を多くの人に届けるための戦略)を継続して取り組み、食材と調理方法にこだわりさらなる商品力の向上とブランド力の強化に努め、新規出店も並行して行い「てけてけ」等ブランドの認知度を高めた。東京都内に7店舗、神奈川県に2店舗、千葉県に1店舗、大阪府に1店舗の新規出店を行い、5月末の店舗数は80店舗(同22店舗増)となった。

 今19年2月期業績予想は、売上高84億8500万円(前期比33.7%増)、営業利益2億6900万円(同33.4%増)、経常利益2億3600万円(同42.6%増)、純利益1億3100万円(同32.8%増)を見込む。新規出店は、第1四半期まで出店は順調に推移、今回の第三社割当増資の実施により計画通りで、2期ぶりに最高益を更新する見通し。

 2019年2月28日現在の株主名簿に記載された株主を対象として、株主優待制度を開始。1年超(2月・8月・翌年2月と3回連続で同一株主番号にて株主名簿に記載されている)かつ、100株(1単元)以上保有の株主が対象。ただし、初回となる19年2月基準については、18年8月から19年2月の半年以上保有した株主を対象に保有株に応じてお食事ご優待券の贈呈を予定している。

 株価は、4月10日につけた年初来の安値1871円から6月14日に分割後の高値3460円と上昇。その後、3000円割れを下値にモミ合っている。第1四半期営業利益は年計画に対する進捗率が35.7%と順調に推移、通期業績予想の上振れが十分視野に入る。また、2020年の200店舗体制に向けた事業拡大を中期の目標として掲げており、成長が続くと期待される。モミ合いも煮詰まっており、第三者割当増資の払い込みを機に、上昇基調を強めることが予想されるため、買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)

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