【株式評論家の視点】オプテックは防犯センサー大手、株価下値切り上げ

株式評論家の視点

<銘柄の見所>

オプテックス<6914>(東1・売買単位100株)は下値切り上げパターンの動きにあり、時価近辺は買い妙味十分といえよう。それを下支えする業績は絶好調。2015年12月期に過去最高の経常利益達成を目標にしている。

同社は防犯センサー、自動ドア、FA用センサーの大手メーカーで、収益源の防犯センサーが大型施設向けに需要が拡大。とくに3Q合計でアジア向けが前年同期比で23%増加し、欧州向けも同14%増と好調をキープ。また、自動ドアも3Q合計で北米向け同16%増、欧州向け23%増、主力の国内向けも4%増と堅調に推移した。このため、2014年12月期通期では防犯センサー部門は136億1200万円(前期比14.6%増)、自動ドア部門41億9800万円(同7.0%増)と伸長する見通し。また、FA部門も53億600万円(同13.7%増)と絶好調だ。売上高が減少する部門はひとつもない。

こうした増収効果に加えて、最近の円安効果(輸出比率65%)もあって収益力は向上。2014年12月期は売上高267億円(前期比13.2%増)、営業利益29億円(同37.6%増)、経常利益30億円(同14.2%増)、当期純利益18億5000万円(同14.2%増)と2ケタ台の増収増益を達成する見込みだ。

続く2015年12月期は売上高300億円(今期予想比12.4%増)以上、経常利益41億円(同36.7%増)以上の達成を目指している。中でも経常利益は2007年12月期に達成した過去最高益を更新する。これは、やや乱暴な計算だが、この経常利益が達成できるとすると、来期時点の一株当たり利益は124円前後(今期予想111円78銭)とさらにアップすることになる。

今期予想一株当たり利益に基づいたPERは17.7倍、PBRは1.49倍と低い。さらに来期のPERは15.9倍へ低下する。

チャートは見事に52周移動平均線をサポートとして下値を切り上げるパターンを2013年から描いている。2013年8月1273円、2014年2月1510円、5月1538円、10月1763円のそれぞれ安値をつけて、52周移動平均線に接近した局面から反発に転じている。今回も同様のチャートパターンを形成する可能性が高い。10月の1763円を安値に2000円前後に戻している。が、これはまだ反発の初期段階とみたい。これから本格的な反騰相場に突入する可能性が高いとみられる。7月につけた戻り高値2356円抜けは、単なる通過点に過ぎない。中勢、3000円を目指すだけの実力を持っている。(志木克己)

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