ズームは底打ち感、18年12月期利益・配当予想減額修正の織り込み完了

株式市場 銘柄

 ズーム<6694>(JQ)は、ハンディオーディオレコーダーを主力とする音響機器メーカーである。株価は上場来安値圏だが、18年12月期利益・配当予想減額修正の織り込みが完了して底打ち感を強めている。

■ハンディレコーダーが主力の音響機器メーカー

 ハンディオーディオレコーダーを主力とする音響機器メーカーである。マルチエフェクター、ハンディビデオレコーダー、プロフェッショナルフィールドレコーダーなども展開している。製造を外部に委託するファブレスメーカーである。

■18年12月期利益・配当予想は減額修正

 18年12月期の連結業績予想は、8月10日に売上高を増額修正、各利益を減額修正した。売上高は17年12月期比17.5%増の74億01百万円で増収だが、営業利益が37.9%減の2億03百万円、経常利益が26.3%減の2億67百万円、純利益が24.9%減の2億16百万円で、増益予想から一転して減益予想となった。配当予想も8月10日に期末5円減額し、17年12月期と同額の年間45円(期末一括)とした。

 新規連結するイタリアのMogar社(みなし取得日を4月1日から6月30日に変更)の売上が想定を上回るが、円高影響や一部電子部品の値上がり影響で売上総利益が想定を下回ること、Mogar社の販管費が想定を上回ること、金利上昇に伴って借入利息が増加することを主因に、各利益を減額修正した。想定為替レートは1ドル=108円から1ドル=110円に変更した。また利益の減額修正に伴って配当予想を減額修正した。19年12月期の収益改善を期待したい。

■株価は底打ち感

 株価は18年12月期利益・配当予想減額修正の織り込みが完了して底打ち感を強めている。8月9日の上場来安値1290円から切り返し、8月27日には1435円まで上伸した。8月28日の終値は1413円、今期予想連結PERは約15倍、時価総額は約32億円である。週足チャートで見ると13週移動平均線が戻りを押さえる形だが、17年12月高値3540円から3分の1水準まで調整して底値圏だろう。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■9割超が対策を実施も、「WBGT」の認知は依然として低調  帝国データバンクの調査により、「熱中…
  2. ■「変身と成長」掲げ1300億円の積極投資、収益構造の転換図る  吉野家ホールディングス<9861…
  3. ■人手不足を補いながら顧客満足度の向上に貢献  シャープ<6753>(東証プライム)は5月20日、…
2025年6月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30  

ピックアップ記事

  1. ■選挙関連の「新三羽烏」の株価動向をウオッチ  足元では野党が石破内閣への内閣不信認決議案提出を見…
  2. どう見るこの相場
    ■米、イラン核施設を電撃空爆、緊張激化へ  「2週間以内」と言っていたのが、わずか「2日」である。…
  3. ■イスラエル・イラン衝突でリスク回避売りが優勢に  イスラエルのイラン攻撃を受け、13日の日経平均…
  4. ■ホルムズ海峡封鎖なら「油の一滴は血の一滴」、日本経済は瀬戸際へ  コメ価格が高騰する「食料安全保…
  5. ■トランプリスク回避へ、大谷・藤井・大の里株が浮上  『おーいお茶』を展開する伊藤園<2593>は…
  6. ■昭和の象徴、長嶋茂雄さん死去  またまた「昭和は遠くなりにけり」である。プロ野球のスパースター選…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る