【株式評論家の視点】ウィルは中部圏への活動エリア拡大へ、配当利回り妙味も増す

株式評論家の視点

 ウィル<3241>(東2)は、1993年10月、不動産業界のイメージを変えたい、真のプライドが持てる会社をつくりたい、心を打つ仕事がしたいの3つの意志(=WILL)を掲げ、創業。そして今年、25周年の節目を迎えている。

 これまで、関西圏、主に阪神間・北摂地域を中心に、「住まいのワンストップサービス」を経営戦略の柱と位置付け、中古住宅の購入と同時にリフォームをするという新たな住まいの探し方(「中古住宅×リフォーム」)を提案し、多様化する顧客ニーズに対応するなど、中古住宅・リフォーム市場の発展に寄与することで企業規模を拡大してきたが、そこで培ったビジネスモデルや経営基盤を活かして、成長速度を上げ、更なる発展を目指している。本年は、中部圏(名古屋市)へ営業エリアを拡大。3月31日の覚王山営業所(名古屋市千種区)出店を皮切りに、3~5年程度で9店舗体制の構築を計画している。

 今18年12月期第2四半期業績実績は、売上高24億7400万円(前年同期比29.8%増)、営業利益1億1800万円(同44.8%減)、経常利益1億0900円(同47.9%減)、純利益6900万円(同49.5%減)に着地。更なる「住まいのワンストップサービス」の発展に向け、従来の関西圏から中部圏へ営業エリアを拡大。一方、中部圏への活動エリア拡大に伴う各種投資をはじめとし、人員の獲得や業務効率向上を目的とした設備投資など、今後に向けた先行投資が発生しているため、増収減益となっている。

 今18年12月期業績予想は、売上高56億7400万円(前期比8.6%増)、営業利益7億1200万円(同12.9%増)、経常利益6億8100万円(同9.3%増)、純利益4億4900万円(同8.5%増)を見込む。年間配当予想は、期末一括13.5円(同0.5円増)を予定している。

 株価は、1月10日につけた年初来高値425円から2月15日につけた年初来安値356円まで調整を挟んで2月27日高値408円と上昇。その後は380円を軸にモミ合っている。今12月期は中部圏への活動エリア拡大を目指した先行投資を行っており、来12月期は業績拡大が見込まれる。今期予想PER9倍台と割安感があり、配当利回り3.5%と利回り妙味も増す。380円を割り込む場面があれば、下値買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)

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