三洋貿易の第2四半期は増収増益、今期経常を7.8%上方修正し配当も5円増額へ

■19年9月期も増収・2桁増益に

 三洋貿易<3176>(東1)は13日、19年9月期第2四半期連結業績を発表し、併せて9月期の業績予想並びに中間配当及び期末配当予想の増額修正も発表した。また同時に、工業用各種ポンプ機器の製造販売等を手掛け、特にゴムライニング製ポンプの世界におけるニッチトップにある新東洋機械工業(埼玉県越谷市)を完全子会社化するとした。株式譲渡実行日は5月31日を予定。

 連結業績の売上高は前年同期比9.0%増の432億98百万円、営業利益は同15.1%増の34億51百万円、経常利益は同18.5%増の36億28百万円、四半期純利益は同23.5%増の24億49百万円だった。

各事業の取組みは、化成品では、売上高は158億38百万円(同3.9%増)、営業利益は8億80百万円(同17.2%減)となった。ゴム関連商品は、仕入値上昇で主力の自動車・家電・情報機器関連向け合成ゴムなどが低調。化学品関連商品では、染料、畜産関連などの販売やアジア向け輸出関連が好調に推移。半導体関連商材等の販売も大きく貢献したが、中国の環境規制に起因して主力の塗料・インク関連が低調だった。

 機械資材では、売上高は166億92百万円(同10.6%増)、営業利益は23億35百万円(同20.9%増)となった。各種自動車部材、特にシート用・内装用部品の販売が好調で、前年同期実績を上回った。機械・環境関連商品は、今四半期で予定した大型案件が翌四半期に繰り延べとなった。科学機器関連商品は、表面物性機器が好調だが、主力の摩擦摩耗試験機などが低調となった。

 海外現地法人では、売上高は106億63百万円(同15.2%増)、営業利益は5億72百万円(同52.9%増)となった。SCOA(米国)は、自動車部材が低迷の一方、吸水性ポリマーが好調で、 利益面でも前年同期を上回った。三洋物産貿易(上海)は、ゴム・化学品は低調だったが、自動車部材が堅調に推移した。 Sanyo Trading Asia(タイ)は、ゴム・化学品関連は平調だったが、自動車部材が好調だった。

 併せて、通期業績予想の上方修正を発表し、前回予想(11月6日)に対して、売上高を10億円増額して前回予想比1.2%増の860億円(前期比9.6%増)、営業利益を3億円増額して同5.4%増の59億円(同12.1%増)、経常利益を4億50百万円増額して同7.8%増の62億円(同11.2%増)、純利益を3億円増額して同7.7%増の42億円(同15.5%増)としている。

 また、業績好調により、今期の年間配当を従来計画の69円から74円(前の期は64円)に増額修正した。

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