クリナップの今期20年3月期業績予想は、前期の減収大幅減益から一転、増収大幅増益を見込む

 15日引け後に発表されたクリナップ<7955>(東1)の今期20年3月期業績予想は、前期の減収大幅減益から一転、増収大幅増益を見込む。

 前19年3月期は、売上高は前回予想を下回ったものの、利益面では上回ったことから、同日、19年3月期の業績を修正し、発表した。

 売上高については、新設住宅着工戸数はほぼ横ばいで、貸家は前年を大きく下回り、リフォーム市場は伸び悩んだこともあり、前回予想を15億13百万円下回る1044億86百万円(前年同期比2.7%減)となった。

 利益面については、原材料価格のアップが予想より抑制されたことや、原価低減などにより原価率が低下したことに加え、販管費を削減したことで前回予想を上回ったので、営業利益は前回予想を2億84百万円上回る△4億65百万円、経常利益は3億43百万円上回る△3億76百万円、純利益は5億15百万円上回る△7億04百万円となった。

 今期20年3月期については、18年9月に新発売した「STEDIA(ステディア)」や19年2月にデザイン強化した「CENTRO(セントロ)」等の中高級システムキッチンを中心として売上・利益拡大に努め、顧客接点であるショールームでの価値提供を引き続き強化し、会員登録制組織「水まわり工房」加盟店をはじめとした流通パートナーと連携してリフォーム需要を喚起し、効果的な販売活動に注力する。また、生産設備の整備、ショールームの改装、情報基盤整備等への投資の一方、生産面での原価低減、全社的なコスト削減にも努めるとしている。

 以上の取組を進めることで、20年3月期連結業績予想は、売上高1070億円(前期比2.4%増)、営業利益11億円、経常利益11億50百万円、純利益5億50百万円とV字回復を見込む。

 株価は、最安値圏で推移していることから、株価の見直しが予想される。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  2. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  3. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  4. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…
  5. ■九州地盤銘柄に割安感、福証単独上場企業にも注目集まる  東京エレクトロンやアドバンテストなどの半…
  6. ■参院選で与党過半数割れ、石破政権の行方不透明に  7月20日投開票の参議院議員選挙は、大手メディ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る