インテージホールディングス、25年6月期3Q累計大幅増益、マーケティング支援事業が好調、通期大幅増益予想据え置き

 インテージホールディングス<4326>(東証プライム)は5月8日に25年6月期第3四半期累計連結業績を発表した。大幅増益だった。主力のマーケティング支援(消費財・サービス)事業において既存事業が順調に伸長したほか、ドコモ・インサイトマーケティングの新規連結も寄与した。そして通期の大幅増益予想(2月6日付で売上高を据え置き、各利益を上方修正)を据え置いた。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は地合い悪化の影響で急落する場面があったが、その後は反発の動きを強めている。利益確定売りをこなしながら戻りを試す展開を期待したい。

■25年6月期3Q累計大幅増益、通期大幅増益予想据え置き

 25年6月期第3四半期累計の連結業績は売上高が前年同期比5.4%増の509億45百万円、営業利益が29.0%増の42億67百万円、経常利益が18.2%増の42億01百万円、親会社株主帰属四半期純利益が58.1%増の37億84百万円だった。

 大幅増益だった。既存事業が順調に伸長したほか、ドコモ・インサイトマーケティングの新規連結も寄与した。なお特別利益に事業譲渡益15億88百万円を計上、特別損失に投資有価証券評価損3億82百万円を計上した。

 マーケティング支援(消費財・サービス)事業は売上高が12.0%増の353億65百万円、営業利益が33.1%増の18億円だった。売上面はパネル調査やカスタムリサーチが堅調に推移し、ドコモ・インサイトマーケティングの新規連結も寄与した。利益面は人件費や投資費用等の増加を増収効果で吸収した。

 マーケティング支援(ヘルスケア)事業は売上高が10.8%減の95億99百万円、営業利益が28.3%増の18億05百万円だった。売上面はCRO(医療品開発業務受託機関)事業売却の影響で減収だが、インテージヘルスケアのリサーチ事業が堅調に推移した。

 ビジネスインテリジェンス事業は売上高が0.4%減の59億80百万円、営業利益が20.7%増の6億61百万円だった。売上面は前期の大型案件の反動で減収だが、利益面は価格設定見直しや業務効率化等の効果で収益性が改善した。

 全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が150億57百万円で営業利益が1億87百万円、第2四半期は売上高が169億70百万円で営業利益が15億94百万円、第3四半期は売上高が189億18百万円で営業利益が24億86百万円だった。

 通期の連結業績予想(2月6日付で売上高を据え置き、各利益を上方修正)は据え置いて、売上高が24年6月期比7.5%増の680億円、営業利益が36.8%増の45億円、経常利益が27.0%増の45億円、そして親会社株主帰属当期純利益が52.6%増の37億50百万円としている。配当予想も据え置いて24年6月期比2円増配の45円(第2四半期末22円50銭、期末22円50銭)としている。予想配当性向は45.8%となる。なお25年6月期より中間配当を実施した。

 第3四半期累計の進捗率は売上高75%、営業利益95%、経常利益93%、親会社株主帰属当期純利益101%と順調である。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は戻り試す

 株価は地合い悪化の影響で急落する場面があったが、その後は反発の動きを強めている。利益確定売りをこなしながら戻りを試す展開を期待したい。5月8日の終値は1669円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS98円21銭で算出)は約17倍、今期予想配当利回り(会社予想の45円で算出)は約2.7%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS844円73銭で算出)は約2.0倍、そして時価総額は約675億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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