【株式評論家の視点】テモナはアカウント数と流通総額が順調に増加、安値に接近する場面を待つ

株式評論家の視点

テモナ<3985>(東1)は、2017年4月6日に東京証券取引所マザーズに上場。19年4月12日に同市場第一部に市場変更した。同社は、「ビジネスと暮らしを“てもなく”する」という経営理念のもと、企業のサブスクリプションビジネスを支援するサービス「サブスクストア」「たまごリピート」を提供している。

 「サブスクストア」は、サブスクリプションコマースに特化したクラウド型通販システムで、1,400社以上導入のシェアNo.1単品通販・定期通販システム「たまごリピートNext」の後継サービスを提供している。定期購入、頒布会、ステップメール、電話受注システムなどサブスクリプションコマースに必要となる管理機能は全て揃い、出荷を伴わないデジタルコンテンツ、大規模ショップ向けのカスタマイズにも対応している。


 今2019年9月期第2四半期業績実績は、売上高7億0100万円(前年同期比15.6%増)、営業利益1億2100万円(同42.6%減)、経常利益1億1700万円(同44.5%減)、純利益7200万円(同48.6%減)に着地。売上の98%を構成しているメインサービスのサブスクストア・たまごリピートの売上高は同18.6%増、
アカウント数は985件(同11.9%増)、流通総額は645億円(同10.7%増)と堅調に推移しているが、人材投資に伴い、人件費が増加したため、増収・減益となっている。

 今19年9月期業績予想は、売上高17億円(前期比36.5%増)、営業利益3億2100万円(同5.4%増)、経常利益3億4400万円(同6.5%増)、純利益2億1300万円(同0.2%減)を見込む。年間配当は、先行投資を優先し、無配継続を予定している。

 株価は、4月11日につけた年初来高値760円から6月4日に上場来安値403円と調整。その後、モミ合っている。今19年9月期第2四半期業績実績の通期業績予想に対する進捗率は、売上高41.3%、営業利益38.0%だが、下期において、新たなオプションサービスであるチャットボットやLTV連動型アフィリエイトの売上増、大規模顧客向けのカスタマイズ案件の納品による売上増を見込んでおり、通期業績予想は達成できる見通し。また、来20年9月期は投資一巡から増益に転じると予想されることから、8月3日前後に予定される第3四半期決算の発表を前に安値に接近する場面があれば、好買い場となりそうだ。(株式評論家・信濃川)

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