【株式評論家の視点】ルネサスイーストンはひずみセンサーを活用した新規事業に期待感、二番底を形成する可能性あり

株式評論家の視点

 ルネサスイーストン<9995>(東1)は、半導体の商社だが、商社でありながら、ソフト開発やLSI開発などの専門的な能力が必要とされる開発機能を有し、製品メーカーと半導体・部品メーカー、双方の思いを結びつける橋渡しをすることで、それぞれの課題を解決し、高い付加価値を提供している。

 自動車分野、産業分野を収益基盤として安定的な事業を展開するとともに、デジタルカメラなどのコンシューマー向け製品や、OA、通信、アミューズメント分野など幅広い分野に、先進的な製品を提供しているが、IoT、自動運転等、今後成長していく分野へのシステムソリューション提案を強化しているほか、IoTに対応した基盤製品である、ひずみセンサーを活用した事業を早期に立ち上げ、ワンストップ・ソリューションによる新規市場開拓を強力に推し進めている。

 今19年3月期第2四半期業績予想は、売上高409億円(前年同期比1.6%増)、営業利益5億3500万円(同45.8%減)、経常利益6億2000万円(同42.0%減)、純利益4億3500万円(同43.4%減)を見込む。

 今19年3月期業績予想は、売上高844億円(前期比3.4%増)、営業利益11億1500万円(同44.0%減)、経常利益12億3000万円(同41.6%減)、純利益8億8800万円(同29.9%減)を見込む。ベア実施による人件費の増加やひずみセンサー事業の研究開発費の計上等で経費が増加するため減益を予想しているが、年間配当予想は、期末一括12円継続を予定している。

 株価は、2月1日につけた年初来高値835円から7月5日に530円の年初来安値と調整している。今19年3期減益見込みだが、来19年3月期は研究開発費が減少し増益に転じる見込みで、ひずみセンサーを活用した新規事業に対する期待感がある。デッドクロスを示現し、軟調展開が続いているが、PBR0.57倍と割り負け、配当利回り2.2%と利回り妙味もソコソコある水準に届いている。昨年4月安値492円に接近しており、二番底を形成する可能性はある。ここからの突っ込み場面は中長期的な視点で買い妙味が高まりそうだ。(株式評論家・信濃川)

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