生化学工業は第2四半期発表と共に、特別損失の発生、通期業績予想の修正、新中期経営計画の策定等を発表

■今期第2四半期は海外医薬品の好調により医薬品事業が伸長

 生化学工業<4548>(東1)は8日、第2四半期発表と共に、特別損失の発生、通期業績予想の修正、新中期経営計画の策定等を発表した。

 今期第2四半期は、売上高については、海外医薬品の好調により医薬品事業が伸長したことで増収となった。営業利益は、増収に加え、研究開発費が減少したことから大幅増益となった。経常利益は、投資有価証券売却益の減少や受取ロイヤリティーの計上がなかったことなどから前年並みとなった。ところが、最終利益については、医薬品事業における事業環境及び中長期的な業績動向等について精査した結果、減損損失として123億04百万円を特別損失に計上したことで赤字転落となった。

 今期20年3月期第2四半期連結業績は、売上高155億55百万円(前年同期比9.1%増)、営業利益21億50百万円(同123.1%増)、経常利益24億71百万円(同0.2%減)、純利益△107億66百万円となった。

 以上のように、今回特別損失計上することもあり、通期連結業績予想の修正となった。

 通期連結の売上高は、米国における単回投与の関節機能改善剤ジェル・ワンの増加を見込み、前回予想を上回る見通し。営業利益は、研究開発費が増加する一方、増収に加え、減損処理に伴い減価償却費が減少することから、前回予想を上回る見通し。経常利益は、受取ロイヤリティー等の増加により上方修正するものの、純利益は、減損処理による特別損失を計上したことから、純損失に転じる。

 以上の理由で、20年3月期連結業績予想では、売上高を3億50百万円、営業利益を9億50百万円、経常利益を14億50百万円前回予想より上方修正した。一方、純利益についは前回より130億円下方修正した。

 その結果、20年3月期連結業績予想は、売上高286億円(前期比0.8%増)、営業利益13億50百万円(同38.1%増)、経常利益37億50百万円(同31.2%増)、純利益△110億円となる見込み。

 なお、配当については、前回発表通り、年間26円(第2四半期、期末共に13円)を据え置いている。

 また、同日、新中期経営計画(2020年3月~2022年3月)も発表した。

 新中期経営計画の重点施策として、新たな収益の柱となる新薬開発の加速、製品の市場拡大による収益基盤の強化、生産性向上のための改革を挙げている。

 2022年3月期の目標数値として、売上高283億円、経常利益45億円、SKK EBITDA(営業利益に減価償却費、受取ロイヤリティーを加えた利益指標)50億円、海外売上比率50.0%を掲げている。

 更に、間質性膀胱炎治療剤SI-722の米国における第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験の開始も発表した。

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