【どう見るコロナ・ショック相場】PKO(株価維持操作)の出番!日銀とGPIFが下値サポート効果を発揮するか?

どう見るこの相場

■クジラ+1が主導する好需給株にPKO効果が潜在し資産防衛の一助に

 「事件は会議室で起きてるんじゃない!」と叫んだ人気TVドラマ『踊る大捜査線』の青島俊作刑事なら、「感染はマーケットで起きてるんじゃない!」と繰り返すに違いない。政府の新型コロナウイルス感染症対策専門家会議が、今年2月24日に「これから1、2週間が瀬戸際」との見解を公表し、その2週間目がきょう13日なのに感染拡大が止まらないからだ。

 この間、潤沢な資金供給を表明した異例の黒田バズーカや、全国一斉休校に踏み切った安倍晋三首相の政治決断、緊急利下げを速断したパウエル・プットなども次々に発動された。確かに金融市場の動揺や景気の下ぶれダメージを抑え込む経済政政策は打ち出されたが、新型コロナウイルスを封じ込める防疫体制の構築・強化が後手、後手に回り、混乱している医療現場を突き付けられと、優先政策の選択を取り違え辻褄合わせに終始しているのではないかというギャップ感が募り、青島刑事ならずとも疫病にまともに向き合えと怒鳴りたくなる。

 封じ込めのメドはいつつくのか?東京オリンピック・パラリンピックを予定通り開催するかどうかの最終期限とされる今年5月末なのか、それとも安倍首相が「緊急事態宣言」を発令できる関連改正法案の最長適用期間を2年間とすると報道されているが、そんな長期戦を覚悟しなくてはならないのか、なお流動的である。感染源の中国が、封じ込めに成功したと豪語し、逆に日本からの入国者に行動制限措置を強めると聞いて、「本当かよ?」といぶかった向きも多かっただろう。

■PKO(株価維持操作)の可能性も

 それでも、できるところから政策対応するしかない。手っ取り早いのが、やはりショック安が、いやでも不安心理を煽る株式市場のコントロールである。あの懐かしい「PKO(株価維持操作)」の出番である。現に今年3月2日に発射された黒田バズーカでは、潤沢な資金供給と株価対策の1002億円もの上場投資信託(ETF)の購入がセットとなった。当日10時過ぎのこの日本銀行のサプライズで日経平均株価は一時、450円高と急反発しており、同様にこれからも直接、マーケットに手を突っ込んで下値不安を払拭するPKOが相次いで打ち出さるはずで、あるいは世界同時PKOの可能性もないとはいえない。

 PKOのメーンプレーヤーは、日銀ばかりではない。運用資産額が約169兆円にも達する世界最大の年金基金の年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)も、すでに買い出動したか、追っ付け参戦すると観測されている。この両クジラに加えて、自ら自社の株価防衛に走る自己株式取得も増勢が予想され、マーケットは、クジラ+1の買いっ放しで売ることない需要主体主導の展開となる可能性がある。医療現場での新型コロナウイルスの封じ込めはなお不透明としても、マーケットの不安心理の抑え込みがエスカレーションするとすれば、この好需給の関連銘柄を先取りするのも、個人的な資産防衛策として一考余地があることになる。

【関連記事情報】
【特集】日銀のETF買いではハイテク株、GPIF関連ではメガバンクの動向が要注目

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■レジレス無人店舗やスマート案内など、デジタル施策を集約した初の次世代店  ホームセンターのカイン…
  2. ■読書感想文から見えるヒット本動向、新作首位は『イン・ザ・メガチャーチ』  note<5243>(…
  3. ■耐衝撃性と高平坦性を備えた次世代AR材料  三井化学<4183>(東証プライム)は12月10日、…
2026年1月
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031  

ピックアップ記事

  1. ■金融政策転換が映す相場の地殻変動、投資視点は次の段階へ  長期にわたり株式市場を押し上げてきた金…
  2. ■為替が握る業績相場の行方、円安継続が選別相場を加速  株式市場が金融環境主導の相場から業績重視の…
  3.  再生可能エネルギーの次を見据えた次世代エネルギー分野では、実用化への距離が縮まりつつある核融合発電…
  4. ■AI圏外で存在感を増すディープ・テック、次世代エネルギー関連株に再評価余地  ハイテク株市場では…
  5. ■米国政治と金融政策が揺さぶる新年相場  新春相場は、1月早々から重要イベントや主要経済指標の発表…
  6. ■干支格言「辰巳天井、午尻下がり」は再現するか  新年あけましておめでとうございます。いよいよ20…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る