【木村隆の相場展望】戻り相場に勢い、もう一段の回復を目指す

株式市場

(11日~15日)

 前週の東京株式市場は、7日は、239円安と下放れて始まった。しかし翌8日は欧米金利の上昇一服で買戻しの動きが強まり87円高と反発。さらに、そして週末8日の海外では米国の雇用統計が、米国の早期利上げ観測が強まるほどの強い内容ではなかったため、超低金利が当面続くとの見方が広がり、NYダウは267ドル高と急伸し、夜間の日経平均先物も1万9665円と、8日の大証取終値を275円上回った。

 日経平均は4月23日の年初来高値から1000円近い調整を経た。8日にはいったん下げ止まったが、あや戻しに過ぎないとの冷静な見方もある。しかし、戻りの壁になると思われていた1万9500円台を一気に通過してきた勢い、それに予想通りに堅調な企業業績などを踏まえると、上昇指向の流れに変化は起きていないとし推定される。

 メリルリンチ日本証券の集計によれば、5月1日までに発表された2015年度の経常増益率(会社計画ベース)は、前期比8.8%増となった。2桁増益予想の市場コンセンサスを下回っているが、全般相場への影響を懸念する声は乏しい。今週はもう一段の戻りへトライが予想される。(株式評論家)

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