インフォコムの災害時情報共有ポータルシステム「BCPortal」が、社会福祉法人 東京都社会福祉協議会に導入

◇初動対応の迅速かつ効率的な遂行をサポートする危機管理ポータルサービス

インフォコム<4348>(東1)が提供する、災害時情報共有ポータルシステム「BCPortal(ビーシーポータル)」が、社会福祉法人 東京都社会福祉協議会(以下、東社協)に導入された。地震などの大規模災害が発生した際、都内約4,000の福祉施設の被災状況を把握するために活用される。

 BCPortalは、災害時の情報集約・共有と従業員間のコミュニケーションを強化し、企業の事業継続(BCP)における初動対応の迅速かつ効率的な遂行をサポートする危機管理ポータルサービスで、2014年のサービス開始以降、24時間稼働し、災害時の緊急対応が特に必要となる医療機関や製造業、建設業など約100の企業・団体が利用している。

 東社協は、災害発生時の高齢者や障がい者などの要配慮者支援のため「東京都災害福祉広域支援ネットワーク」を東京都、区市町村、区市町村社協、都内の福祉施設・団体(高齢者・障がい者福祉施設、児童福祉施設など)等とともに構成している。

 災害発生時、東社協は同ネットワークの本部として都と連携し、福祉施設の被災状況などの情報を収集。被害を受けた施設のほか、通常の避難所では受け入れが難しい高齢者や障がい者などの要配慮者を受け入れる「福祉避難所」や福祉施設へ職員派遣などの支援を行う。

 東社協では、東日本大震災以降、都内福祉施設における災害対応や被害状況の把握方法について検討し、2019年の台風19号では一部施設の被害状況をFAXで調査した。しかし施設側は災害対応に追われる中でFAXを返送する負担が大きいこと、東社協側も集計に手間がかかってしまうなど迅速な状況把握に課題があった。

 災害発生時に会員である都内の約4,000の福祉施設が人的・建物被害や職員体制、物資、避難者の受け入れ状況などの項目について、PCやスマートフォン・タブレットから情報を入力する。入力された情報は、会員施設間でも確認できるようにし、互いに物資や人的支援を行えるようにすることを想定している。また自動でデータ集計されるため、東社協は都内全体の被害状況や支援ニーズを踏まえて、都などと連携し支援内容を検討する。

 東京都社会福祉協議会福祉部の松田京子部長は「ライフラインが途絶えた場合でも利用者の生活と命を守り、福祉サービスを継続するための情報共有に活用していきます」と話している。

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