エランは上値試す、20年12月期1Q順調で通期上振れ余地

株式市場 銘柄

 エラン<6099>(東1)は、介護医療関連事業として「手ぶらで入院、手ぶらで退院」できるCSセット(入院セット)を展開している。20年12月期第1四半期は2桁増収増益と順調だった。通期予想に上振れ余地がありそうだ。市場開拓余地は大きく、契約施設数・利用者数が増加して中期的に収益拡大基調だろう。株価は戻り高値圏だ。好業績を評価して上値を試す展開を期待したい。

■CSセット(入院セット)を展開

 介護医療関連事業として「手ぶらで入院、手ぶらで退院」できるCSセット(入院セット)を展開している。

 19年12月期末の契約施設(病院・介護老人保健施設等)数は18年12月期末比222施設増加の1362施設、月間利用者数(12月)は3万4895人増加の22万5578人だった。いずれも増加基調である。

 認知度向上で入院セット市場は普及期に入ったが、同社のターゲット施設(50床以上)に対する市場開拓率は病院市場12.8%、介護老人保健施設市場5.0%に過ぎず、市場開拓余地は大きい。

■20年12月期1Q順調で通期上振れ余地

 20年12月期連結業績予想は、売上高が19年12月期比14.6%増の246億50百万円、営業利益が15.2%増の17億20百万円、経常利益が15.2%増の17億30百万円、純利益が15.2%増の11億40百万円としている。契約施設数・利用者数が順調に増加して2桁増収増益予想である。

 第1四半期は、売上高が前年同期比17.5%増の59億87百万円、営業利益が15.9%増の5億02百万円だった。2桁増収増益で、通期予想に対する進捗率も売上高が24.3%、営業利益が29.2%と順調だった。通期予想に上振れ余地がありそうだ。

 また新型コロナウイルスで、病院や介護老人保健施設が見舞いや衣類・日用品の持ち込みを断るケースが増加しているため、CSセット利用増加につながる可能性もありそうだ。市場開拓余地は大きく、契約施設数・利用者数が増加して中期的に収益拡大基調だろう。

■株価は上値試す

 株価は戻り高値圏だ。好業績を評価して上値を試す展開を期待したい。5月14日の終値は1715円、時価総額は約520億円である。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■AI機能強化でさらに便利に!Siriの進化とChatGPT統合で作業効率向上  Appleは3月…
  2. ■ChatGPT Enterpriseを活用し、業務効率化と新たな価値創造を推進  ふくおかフィナ…
  3. ■2024年度の美容室倒産件数、前年を大幅に上回る197件  帝国データバンクの調査によると、20…
2025年5月
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031  

ピックアップ記事

  1. ■スタンレー電気など年初来安値銘柄の業績見通しに焦点  日経平均株価が4月に大幅下落する中、年初来…
  2. ■トランプ劇場、急転換の舞台裏!米中摩擦、FRB人事…予測不能な変幻自在  「クルマは急に止まれな…
  3. ■5大商社決算発表を前に高まる投資家の期待感  世界三大投資家の一人ウォーレン・バフェットが日本の…
  4. ■「市場の反乱」の一段落で「市場の勝利」を期待しバフェット流に商社株にバリュー株投資も一考余地  …
  5. ■株価55%高もまだ割安!?記念優待利回り10%超の注目株  10日には米国の関税発動停止を受け、…
  6. ■一喜一憂の投資家心理、トランプ関税「一時停止」の罠  まずフェイクニュースかと目と耳を疑った。次…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る