【編集長の視点】四国電力、3Q好調で通期上方修正、利益改善と株主還元強化

■連日の昨年来高値、減益転換率縮小と自己株式取得で評価見直し

 四国電力<9507>(東証プライム)は、前日9日に6.5円高の1636円と5営業日続伸して引け、取引時間中には1662円まで買い進まれる場面があり連日、昨年来高値を更新した。今年1月30日に今2026年3月期第3四半期(2025年4月~12月期、3Q)決算とともに発表した今2026年3月期業績の上方修正と自己株式取得を見直し、業績の減益転換率が縮小することを手掛かりにバリュー株買いが再燃した。為替相場が、朝方の1ドル=157円台後半から取引時間中に一時、為替介入への警戒感を強めて1ドル=156.22円近辺まで円高・ドル安にフれたことも、円高メリット株人気再燃を後押しした。

■電気事業の需給収支が好転し3Q利益が通期予想業績を大幅超過

 同社の今2026年3月期業績は、売り上げは期初予想より300億円下方修正されたが、逆に営業利益と経常利益は各150億円、純利益は110億円引き上げられ、売り上げ7700億円(前期比9.6%減)、営業利益685億円(同23.1%減)、経常利益680億円(同25.8%減)、純利益520億円(同23.9%減)と見込み、前期比減益率を縮小させる。電気事業の需給収支の好転や電気事業以外の利益増が続いており、3Q業績実績に基づき上方修正した。3Q業績は、売り上げ5610億3000万円(前年同期比9.2%減)、営業利益653億3600万円(同強含み)、経常利益653億(同3.0%減)、純利益482億2800万円(同2.7%減)と増減マチマチの着地となったが、利益は、すでに期初予想の通期業績を86億円~123億円も上回った。

 自己株式取得は、事業法人株主から政策保有株の縮減に伴い同社株式の売却意向が伝えられたことに対応するもので、資本効率の改善や企業価値を高めることにもつながるとして実施する。取得株式数を200万株(発行済み株式総数の1.0%)以内、取得総額を35億円以内、取得期間を今年2月2日から2月27日までと予定している。なお同社の株主還元策は、配当方針を自己資本配当率(DOE)の目標を2.5%にするとともに自己株式取得を上乗せとするのを基本としている。このため今期配当は、年間50円(前期実績40円)に連続増配を予定している。

■25日線にサポートされて上値を追いPERは6倍、PBRは0.7倍となお割安

 株価は、昨年4月のトランプ関税ショックでツレ安した昨年来安値967.4円から25日移動平均線に下値をサポートされ猛暑特需や中期経営計画の策定評価、円高関連株人気などで1400円台まで上値を追い、今回の業績上方修正・自己株式取得では昨年来高値追いとなった。それでもPERは6.4倍、 PBRは0.76倍、配当利回りは3.05%と市場平均に比べて割り負けており、一段の上値チャレンジが続こう。(情報提供:日本インタビュ新聞・インベストメントナビゲーター:株式投資情報編集長=浅妻昭治)

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