【どう見るこの相場】一歩後退、二歩前進でまずはリスクオフ?!金関連株とキャッシュリッチ株に再照準

どう見るこの相場

 リスクオンかリスクオフか?……3連休前の2日の米国市場では、リスクオンの株価や原油先物(WTI)価格が上昇するとともに、リスクオフの10年物国債や金先物価格も上昇する相反する投資シーンが現出した。経済活動の再開効果により雇用者数の増加や、企業の景況判断指数が市場予想を上回り、景気のV字回復を期待して株価とWTI価格が上昇し、一方、新型コロナウイルス感染症の新規感染者が過去最高となり、飲食店の営業再開を中止・延期する動きもあって、景気下ぶれ懸念から10年物国債や金先物が買われた。それぞれのカタリストに対して至極当然の合理的な投資反応となったが、売り方と買い方が、互いの強気と弱気との間で股裂き状態にならなかったのか心配した。

 実は、リスクオンとリスクオフが同一方向に動くのは今回が初めてではない。象徴的だったのは今年3月16日で、ニューヨーク・ダウ工業株30種平均(NYダウ)が、史上最大の2997ドル安と急落としたときも、WTI価格は史上初のマイナスとなるとともに、10年物国債も金価格も売られた。ついに「地球最後の日」に見舞われたかと愕然としたが、トランプ大統領の新型コロナウイルス感染症の感染拡大の長期化示唆発言でリスクオンの株とWTI価格が急落し、つれてこの損失穴埋めにリスクオフの国債や金先物までも売って現金ポジションを高めた結果である。

 今年3月はリスクオンもリスクオフも、ダウンサイドに同一方向に動き、前週末はこれがアップサイドに同一方向に動いた違いがあっただけだ。米国では、前週末の独立記念日の振替休日を含む3連休で新型コロナウイルス感染者の新規感染者がさらに増加するとも懸念され、3連休明けの週明け以降、リスクオンとリスクオフがどう折り合いをつけるのか要注目となる。

 東京市場でも、前週末3日は日経平均株価が、160円高と続伸しほぼ高値圏で引けた。取引時間中には新型コロナウイルス感染症の感染者が、東京都で124人、全国で196人も確認され、非常事態宣言が解除された5月25日以来の最高と伝えられ、これを押し返すリスクオンとなった。ただ、4日には東京都で131人、全国で274人の感染者確認とさらに悪化し、前日5日も同じく111人、208人と高止まりしており、5日の東京都知事選挙に圧勝した小池百合子知事が、飲食店などの営業自粛を要請するのか、また菅義偉官房長官は否定したが、政府が緊急事態宣言を再発出するのではないかとの観測も気になるところである。

 週明けは、小池百合子都知事再選のご祝儀相場から始まるかもしれず、リスクオンかリスクオフか何とも悩ましいことになるが、やはり国内では、熊本県・鹿児島県の豪雨被害の影響や米国など海外の感染者の動向をなおウオッチする慎重さが不可欠となるだろう。

【関連記事情報】
【特集】リスクオフ関連の金価格関連株、キャッシュリッチ関連株に注目

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■「ちきゅう」を投入、令和8年1月から2月にかけて実証  内閣府戦略的イノベーション創造プログラム…
  2. ■人工知能基本計画が始動、利活用から開発への循環促進、世界最先端のAI国家を標榜  政府は12月2…
  3. ■222社分析で売上2兆円台復帰、利益は1,435億580万円へ倍増  東京商工リサーチ(TSR)…
2026年2月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
232425262728  

ピックアップ記事

  1. ■上方修正を重ねる銘柄群が相場の主役に  同コラムは今週、ダブルセット銘柄、トリプルセット銘柄、フ…
  2. ■政治安定を好感、全面高期待が再燃  超短期決戦だった衆議院議員選挙が、昨8日に投票され即日開票さ…
  3. ■総選挙後に本番、米・卵関連株など食料品銘柄に再評価期待  消費税減税をめぐる関連株の動向が、過去…
  4. ■円安・円高が日替わり、内外市場で一波乱二波乱の可能性  内外のマーケットが激動含みである。これが…
  5. ■地方銀行:収益改善、昨年11月の業績上方修正が寄与  昨年来高値更新銘柄の1割超を占める銀行株は…
  6. ■超短期決戦の総選挙で市場動向が政治判断に影響  いよいよ衆議院議員選挙だ。みょう27日に公示され…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る